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ひとりドニー・イェン映画祭
突然ですが、私は映画を観るのが好きで、好きな役者さんが邦・西洋・東洋問わずたくさんいます。なかでも特に大好きなのが香港のアクションスター「ドニー・イェン」さんです。
数年前だったら香港映画やアクション映画を積極的に追いかけている人しか知らなかったかもしれない…でも今ならきっと大丈夫です。
あの「ローグ・ワン/スターウォーズストーリー」で、ジェダイではないのに鬼のように強く、華麗にストームトルーパーたちをなぎ倒し一際目立っていた僧侶(?)の人、あれがドニー・イェンさんです。(他にも最近はハリウッド作品にちらほら出ているし、中国で大ヒット作を飛ばしまくっているので名前を知っている人は多いんじゃないかと思います)
私は2016年に映画ローグ・ワンが公開された時、劇場で鑑賞してこの作品が大好きになり、出演しているドニー・イェンという俳優の存在も知りました。でもこの時にはドニーさんにハマって他の出演作も観てみたり…ということはありませんでした。ではなぜ今ハマっているかというと、夢に出てきたからです。
嘘っぽいしそもそもかなり気持ちの悪いきっかけなのですが、夢の中で困っているところにドニーさんが現れて助けてくれたのでその存在を思い出し、「あっドニーさんの映画見たいな」とふと思ったのです。いままで全然気にしてなかったのにたまたま夢に出てきた人がなんだかやたらと気になっちゃうってこと、たまにありませんか…?
昼寝したら、異国のタピオカ屋で言葉が通じなくて困ってるところにドニー・イェンさんが出てきて助けてくれる夢みた かっこいい…
— 山北東 (@north_mountain9) August 21, 2019
それがきっかけでプライムビデオにあった出演作をいくつか見ていたらいつのまにかめちゃくちゃハマってた…という経緯です。
前置きが長くなってしまいましたが、今回の記事ではドニーさんが夢に出てきてから今までの約半年間で観たドニーさん出演映画10本の感想をちょっとずつ書いていこうと思います。いずれは日本で視聴可能なすべての出演作を制覇したいという野望を持っているので、今回は中間報告です。
ネタバレは無しで、ドニー・イェンにわかの私が映画を見て思った率直な感想や好きだった部分を中心に書きました。また、ドニーさん作品を全く観たことがない人におすすめしやすいかという視点で「おすすめ度」をつけてみたのでこれからドニーさんにハマりたいと思っている人(いたら嬉しいな)は良かったら参考にしてみてください。
あくまで私は半年前に出演作を追いかけ始めた謎のにわかですし、今までに見た作品もプライムビデオにあったもの中心なので偏っています。長年好きで追い続けているファンの方が見れば的外れな部分もあるかもしれません。そのあたりはご容赦ください…!
それでは!順番は私が鑑賞した順です。10本もあるし長いので適当に飛ばしながら読んでください。また、youtubeに投稿されている公式の予告編を引用させていただきました。
【1 , カンフー・ジャングル】ドニーさん初心者へのおすすめ度: 4(5点中)
とりあえず何か主演作を見てみたい!!と思ってプライムビデオで検索したら真っ先に出てきた「カンフー・ジャングル」。この作品はとにかくアクションのバリエーションが豊富で、これ一作でも香港アクション映画の雰囲気とその魅力、そしてドニーさんのドニーイェン節全開な格好良さをとりあえず体感するには十分かもしれません。
ざっくりと言えば謎を暴きながら殺人犯を追う刑事ものなのですが、癖の強い悪役がその存在感によって映画を最後まで引っ張っていて、ストーリー上の突っ込みどころは少々あるものの単純に映画として面白いので初心者にもおすすめです。タイトルとタイトルロゴの雰囲気で警戒しないで軽い気持ちで見てみてください…!
この映画のドニーさんは本当にどう考えても格好良いです、渋い…。警察官からさらりと銃を奪うとこ!!好き!(丸腰の武術の達人が武器を所持している相手を簡単にいなしてしまうシーンって良いですよね…)。あと身長の二倍三倍くらいの竹の棒でカンカン戦う姿も大真面目にかっこいい…とにかくかっこいいとしか言えないので自分の語彙の無さが恥ずかしくなります。
【2, ドラゴン危機一髪'97】 初心者おすすめ度: 1
ブルース・リーの「ドラゴン危機一髪」をドニーさんが溢れる情熱でリメイクしたのがこの作品です(でもストーリーは特に関係無し)。
私はローグ・ワンとカンフージャングルによってすでにドニー・イェンめっちゃかっこいい大好き!になっていたので超楽しく観られたのですが、この映画の大味で癖の強い演出とストーリーの強引さはものすごく好みが分かれそうなのでドニー初心者、というより香港映画初心者に手放しですすめられるかというと微妙です!
あとちょっと昔の映画というのもあって、打撃の効果音がドギャドギャドギャ!!って感じです。
しかし主演・監督・アクション監督すべてがドニーさんなだけあってやっぱりアクション部分は高クオリティでした。加えて敵の倒し方や道具の使い方があまりにも豪快だしそれが後半にむけてどんどんエスカレート(グレードアップ?)していきます。豪快すぎて笑っちゃう、嘘みたいな展開すぎて笑っちゃうみたいな、おそらくそれを狙って作っているわけではないのにあらゆる要素の唐突さで観客側の度肝を抜いてくる映画が好きな方、斧でバサバサ人間を斬る映画が大好きな方にはおすすめです!(ビッグ・ボスは俺が殺る!っていうキャッチコピー、良い…!)
【3, ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー】初心者おすすめ度: 5
「スターウォーズ」シリーズのスピンオフ的作品です。
ドニーさんにはまる前に一度観ていましたが、はまってからもう一度観返しました。やっぱり最高でした…。香港のスターがハリウッド超大作に新キャラクターとして出演するとして、こんなに美味しい役どころが他にあるだろうか???と思ってしまうくらいドニーさんが良い役です。
優雅さ、強さ、聡明さ、格好よさ、お茶目さ、すべてを兼ね備えた盲目の戦士です(え!??嘘みたい!)。この映画で一気にドニーさんの魅力が世界に広まったのかなと思うと本当に嬉しいです…!役も素晴らしいのですが、何よりドニーさんが今作で見せる、「ひらりひらりと重力を感じさせないような優雅なアクション」がめちゃくちゃ魅力的です。ただ格好良く敵を倒すだけでなく、アクションによってその役の人柄まで表現しようと指先まで気を使ってるのが伝わってきます。
【4, ブレイド2】初心者おすすめ度: ?
アメコミ原作映画「ブレイド」の二作目です。一作目と監督が代わり、ギレルモ・デル・トロ監督が手がけています。この映画のドニーさんはかなり小さい役ですが「甲冑をつけ二本の刀を携えた吸血鬼」を演じています。こんな設定、どれだけ出番が少なかろうがファンなら見てしまう…!ドニーさんが出てない一作目もきっちり見てから挑みました。
そして実際に、出番と見せ場はめちゃ少ないけど最高のドニーさんでした。主人公と共闘するヴァンパイア集団のひとりとして出てくるのですが、一人だけアジア系なのも存在感があって良い… ほとんど喋らないしキャラの掘り下げも少ないし、アクションスターなんだからもう少しアクション見せ場作って欲しい…とか言いたいこともあるけれど(もともと出る予定じゃなかったけど代役で急遽出ることになったという理由があるらしい)、ここまで寡黙でミステリアスな役を演じているのを初めて見たのでそれだけでありがとうー!!!と思ってしまいました。
隙のない作品というわけではないですが、アメコミ系の映画や吸血鬼のお話に興味がある方は一作目と一緒に是非見てみてください〜!(ノーマン・リーダスが好きな方にもかなりおすすめです)
【5, かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート】初心者おすすめ度: 3
日本以外の映画、特に香港映画などは日本で配給する際に実際の映画の雰囲気と合わないとんちんかんな邦題をつけられてしまうということがよくありますが…この映画に関してはタイトルの印象そのままを想像してもらって全く問題ないと思います。完璧にかちこみ!ドラゴン!タイガー!ゲート!でした。
中国の人気少年漫画の実写化らしいのですが、ワイヤーアクションとCGをダイナミックに用いてこれぞ少年漫画だ!!という力強い画面を次々繰り出してきます。
頭を使わないで見られる単純明快なストーリーですし、そうはならないだろと突っ込みたくなる点も多々ありますが、この映画は見ていてとても楽しかったです。三次元の人間がやったら普通は完全にギャグになってしまうような役を全力で演じきりちゃんと格好良くなっちゃっているドニーさんが素晴らしくてますます好きになりました。おちゃらけた感じの作品かと思っていたらアクションには凄まじく力が入っているし、何箇所もあるアクションシーンのどれもがカメラワークの工夫や味付けによって単調にならないように練ってあるなと感じました。
この作品を紹介する映画レビュー等では必ずといっていいほど言及されている主人公達の前髪の長さも見ていると意外と気になりません。ただ、激しいアクションが終わってゆっくり座って喋り始めると「え??前見えてないじゃん」と急に前髪の存在感が気になってきます。
【6, トリプルX:再起動】初心者おすすめ度: 4
ドニーさんにハマり始めた頃にネットでいろいろ画像を検索していたら、腕に「最☆強」というタトゥーが入っているドニーさん画像がちらほら目に入ってくるのでめちゃくちゃ気になっていました。腕に「最☆強」のタトゥーが入っているドニーさんが大活躍するのがこの映画です。
ヴィン・ディーゼル主演の人気シリーズ「トリプルX」の最新作です。ドニーさんはヴィン・ディーゼルのライバル的立ち位置でがっつり出演していて、目立つ見せ場が盛りだくさんでした(嬉しい!!!あとトニー・ジャーが出てるのも嬉しい!)。
狭い場所でギュルルルル!!!と回転しつつ信じられないほどのスピードで敵を倒していくドニーさんの姿が本当に素晴らしかったです。ドニーさん、全身からみなぎる己への信頼と自信が誰と並んでも全く負けないし、ハリウッド映画出演めちゃ合ってる気がします…ゲスト的立ち位置でも引き立て役どころか一番目立ってしまう…(ドニーさんの、実力と努力に基づいた自信に溢れて常にキラキラしているところがほんとうに大好きです)。
映画のストーリーはハチャメチャに頭が悪いというか、とにかく筋肉中心に世界が回っています。でもそこがこの映画の良さでもある…。頭を使わずにとにかく元気になりたい、個性豊かなキャラクター達が体力と筋力ですべてを解決するのを見たい時におすすめです!
【7, アイスマン 超空の戦士】初心者おすすめ度:1
ドニーさんファン界隈でもちょっと問題作扱いされてるっぽい「アイスマン」シリーズです。この映画、レビューが散々すぎたのでどんなに酷くても驚かないぞと覚悟を決めてから観たのですが、思ったより普通に楽しめました…!
小学生レベルの下ネタを嬉々として繰り出してくる脚本にはびっくりしたのですが、今作でドニーさんが演じている役柄が強く、優しく、それでいてお茶目でとても好きになれるキャラクターだったので個人的には楽しく観れました。ドニーさんは400年前からタイムスリップしてきた戦士という設定なのですが、全然見たことない長髪ふわふわパーマヘアなのが新鮮です。
狭いバーの中でのアクションやラストの大橋でのアクションがかなりダイナミックで、アクション映画としての見どころもたくさんあったと思います。ただ設定と脚本にアラが多く演出も好みが分かれそうな感じなので、すでにドニーさんのことが大好きだ!!という人以外が観るには難易度が高いかも…
【8, アイスマン 宇宙最速の戦士】初心者おすすめ度:0
この映画はひとつ前に紹介した「アイスマン超空の戦士」の続編です。レビューの荒れっぷりに反して結構前作が楽しめた私は続編のこちらも観たのですが、本当に覚悟して見なければいけないのはこっちの方でした。
想像を絶する超展開の連続、前作の設定がいきなり消滅したり、アクションシーンが少なくなったかわりに謎の恋愛要素が挟まったり、「監督が変わった」という理由だけでは説明がつかない無秩序具合に驚かされました(でも画面はずっと綺麗だしドニーさんはびっくりするほど強く美しく格好良い)。終盤にかけてどんどん宇宙的なスケール感になっていく世界に完全に置いていかれました。
調べてみると、この映画が製作される際に製作陣と主演のドニーさんの間で揉めに揉めたようで…大人の事情で様々な問題が発生し、とにかくいろいろ大変だったみたいです。
この映画の混沌具合についてはこちらの方がとてもわかりやすく面白くnoteに書いてくださっていたので引用させていただきます。
【9,捜査官X】 初心者おすすめ度:5
これ!これ大好きです!!今までに観たドニーさん映画のなかでたぶん一番好き…だし個人的には一番おすすめしたいです。
邦題からはなんとなく現代の捜査官ものをイメージすると思うのですが、舞台は昔の中国の集落です。朴訥で平凡な紙職人の男(ドニーさん)だが、実は… というお話です。(あと金城武さんがダブル主演で出てます)
とにかくジャンルの枠を飛び越えて楽しめる作品だと思います。シリアスと思いきやシュールギャグ、探偵ものと思いきや任侠映画…!??って感じで異なる側面を次々と見せてくれる映画で、「特定のジャンル」という認識で観ているとちょっと混乱するかもしれないのですがとにかく面白いです。
そして、この映画に思い知らされたのはドニーさんの演技力です。それまで私はとにかくドニーさんがすき、何しててもかっこいい、アクションサイコー!!!って感じで、演技面については特に深く考えずに出演作を見てきたのですが、え、もしかしてこの人めちゃくちゃ演技が上手いのでは…と思わされました。
スキルやテクニックが優れているとかそういう感じじゃないのですが、ドニーさんはどの映画でも間違いなくあのドニーさんなのに、作品によって纏う雰囲気、そしてアクションの魅せ方までが全く違い、完全なる別人に見えることに今更ながら気づきました。自然に役に入り込める方なんじゃないかと思います、すごすぎ…好き…。
【10, イップマン序章】初心者おすすめ度: 5
ドニーさんの主演作のなかでおそらく一番有名で代表作と言われるものがこの「イップマン」シリーズなのですが、確実に最高だとわかりきっている作品を前にするとなぜか尻込みして「とっておこう」と思ってしまう私はかなり後になってからこの作品を見ました。普通に最初に見れば良かった、素晴らしかったです…。
とにかくドニーさん演じる武術の達人「イップ師父」の「品」が半端ないです。歩き方ひとつひとつが上品で、その上品さを保ったままどんな強敵でも倒してしまうドニーさん…。ドニーさんの優しさと強さと美しさを無限に引き出して見せてくれるような作品でした。
それから舞台美術が本当に美しくて、特に序盤のイップ師父のおうちの中シーンは背景の細部まで綺麗なもので埋め尽くされていて、眺めているだけで視力がぐんぐん回復していくような錯覚を覚えました。熱い闘いに思いっきり盛り上がれると同時にヒーリング効果もあり、どんな時でも楽しめると思います。おすすめです!
やっと10本書き終わった…なるべく短くまとめようと思ったのに長くなってしまいました。ここまで目を通してくださった方がもしいらっしゃいましたら本当にありがとうございます。
今回紹介した作品はamazonプライム、ネットフリックス、U-nextなどの映画配信サービスに入っているものが多いので、外出自粛・自宅待機などでお時間がある方はぜひ気になったものを見てみてください…!おわりです!