【PIT】PROSPECT RANKING '24【1-10】
気付けば開幕して約1カ月が経過していますが、毎年恒例になりつつあるPittsburgh Pirates(PIT)のプロスペクトランキングを今年も作成しました。
昨年は自分への課題として1位から100位まで順位付けしてみましたが…流石に終盤は尻切れトンボな感が否めず。昨季に多くのプロスペクトが卒業した事もあり、今回は1位から50位までに絞ろうと思います。
まず第1弾は1位から10位まで、第2弾は11位から30位まで、第3弾は31位から50位までという予定です。ちなみに、これまでは画像を作成していましたが、今回は諸事情によりありません。
また、これまでは「ハイシーリング型が好きだからこそフロアー重視」という方針でやっていましたが、数回やってイマイチしっくり来なかったのでシーリング重視に切り替えています。
今季の成績に関しては「好調の選手は上方修正するけど、不調の選手は下方修正しない」というスタンスですね。基本的にはST(Spring Training)までの結果をベースにしています。
そんなこんなでマイナーチェンジしたプロスペクトランキングをご覧ください。まずは誰もが知っている1位のあの人からです。
【1】PAUL SKENES
6'6"/235lbsの立派な体格、平均100mph超のファストボール、空振りを取れるスライダー、平均95mphのスプリンカー(スプリット系のシンカー)、平均以上の制球力、ついでに個性的なルックス…
フロントスターターとして必要なものを全て兼ね備えた23年ドラフトの全体1位指名選手。今季は初の3A級で4先発してIP 12.2/K 27/BB 4で無失点とまさに”支配的”で、もうマイナーでやる事は残っていないでしょう。
【2】JARED JONES
高校時代はOFとしても活躍したアスリートで、20年ドラフト2巡目(全体44位)指名。今季STで文句無しの結果を残してロスター外ながら開幕ローテを勝ち取ると、デビューから5先発してERA 2.79/FIP 3.28と素晴らしいスタートを切りました。
球質がJacob deGromに似ている平均97.0mphのファストボールが武器で、スライダーとのコンビネーションでここまでIP 29.0/K 39/BB 4と圧巻のパフォーマンス。ただ、バットに当たると高い割合でバレルの打球を飛ばされているのは今後の課題。
【3】TERMARR JOHNSON
先日MLBデビューを果たしたJackson Holliday(BAL)が全体1位指名された22年ドラフトの全体4位指名。当時は「Wade Boggsの選球眼とVladimir guerrero Sr.のコンタクト能力を兼ね備える」とヒットツールを大絶賛されていました。
昨季はA/A+級でAVG .244/OBP .422/SLG .438を記録するなど予想外のタイプに成長しているものの、今春のSTではまだ19歳ながら15試合でAVG .348/OBP .400/SLG .652を記録しておりOneil Cruzと共に強打の二遊間コンビを結成するのも時間の問題か。
【4】BUBBA CHANDLER
21年ドラフトで3巡目(全体72位)指名ながら多額の契約金で口説き落とした、高校時代は「アメフトでも大活躍の両打ちSS兼投手」というスーパーアスリート。昨季は本拠地が打者有利なPIT傘下A+級でERA 4.75/FIP 5.01と苦戦も、後半戦は見事にアジャストしていました。
今季100mphに到達したファストボールに加えて、平均以上のスライダー&カーブ&チェンジアップを有しておりマイナー通算K/9は11.10。課題の制球面が改善されれば、SkenesとJonesに次ぐ存在として認知される事でしょう。
【5】ANTHONY SOLOMETO
21年ドラフトで2巡目(全体37位)指名を受け、Chandlerと同様にオーバースロットで契約した元1巡目候補。6'5"/220lbsと立派な体格の左腕で、Madison Bumgarnerの様な投球フォームが特徴的。
初めて年間100.0回をクリアした昨季は打者有利なA+級でERA 2.30/FIP 3.14と上々の結果を残し、昇格した2A級でもERA 3.86/FIP 4.43とまずまず。将来は頑丈なイニングイーターになってくれそう。
【6】THOMAS HARRINGTON
22年ドラフトのCB-A(全体36位)指名されると、昨季マイナーデビューしてA/A+級で合計127.1回を投げてK 146/BB 41と完成度の高い投球を披露した細身な右のスターター。
フォーシーム/シンカーは90mph前半ながら、スイーパー&チェンジアップ&カーブ&カッターを制球良く操る。今季は右肩の故障で出遅れているものの、既にキャッチボールを再開しています。
【7】MIKE BURROWS
18年ドラフトで全体11巡目(全体324位)指名ながら契約金50万ドルを費やして大学進学を翻意させた、真上から投げ下ろす高スピンのファストボール&スパイクカーブが武器の右腕。
「適性はブルペン」と言われつつチェンジアップとスライダーを磨き、22年は2A/3A級でスターターとしてIP 94.1/K 111/BB 31を記録。23年は遂に23年は遂にMLBデビューという段階でしたが、開幕早々にTJ手術を受けました。今季後半戦の隠し玉として期待。
【8】LONNIE WHITE JR.
21年ドラフトでCB-B(全体64位)指名を受けるも故障続きだった大器が、昨季ようやく本格稼働。Rk/A級で61試合に出場してAVG .276/OBP .406/SLG .476と上々のスラッシュラインを記録、更に18盗塁も決めています。
今季はA+級でCFを守りながらAVG .222/OBP .300/SLG .578とパワーツールが本格開花の兆し有り。野手はJohnsonを除いてフロアー型ばかりなので、彼がどれだけ突き抜けてくれるかが命運を握ると言っても過言ではありません。
【9】HUNTER BARCO
19年に世代屈指の高校生投手と評されるも進学すると、22年ドラフトでは2カ月前にTJ手術を受けながら2巡目(全体44位)指名された6'4"/210lbsの大型左腕。スリークォーターから投げる角度のあるスライダーが魅力です。
23年7月に復帰してからはRk/A/A+と順調にマイナーの階段を上がっており、ここまで通算でIP 29.1/K 42/BB 9/HR 0と圧倒的なパフォーマンス。今季中に主要媒体のランキングでTOP100入りの可能性も?
【10】TSUNG-CHE CHENG
19年にINFAで契約して21年にマイナーデビューして以来、走攻守でソリッドな活躍を続けている23年WBC台湾代表。2B/3Bの経験もありますがSSに留まれるだけの守備力を有しています。
5'7"/173lbsと小柄でパワーレスと言われていましたが、昨季はA+/2A級で13HR含む46長打を放ちAVG .278/OBP .352/SLG .456を記録。22-23年で計59盗塁を決めたスピードも魅力で、単なるUT以上の存在になり得るかも。
【参考文献】
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