【PIT】Prospect Ranking '24【21-30】
前回から2週間ぶりとなる、Pittsburgh Pirates(PIT)傘下のプロスペクトランキング企画です。前々回が1-10位・前回が11-20位と来て、今回公開するのは21-30位ですね。
各記事の最後にランキングを一覧で載せてはいますが、各選手の寸評をご覧になりたい方は下記リンクから飛んでください。Jared Jonesの様にここまででルーキー資格を失ってプロスペクトを“卒業”している選手もいますが。※今回紹介する21位と28位も卒業
【21】KYLE NICOLAS
20年ドラフトでMIAからCB-B(全体61位)指名を受け、21年11月にJacob Stallingsのトレードで加入。昨季途中までスターターとして育成されるも壁に当たって3A級でブルペン転向、終盤にMLBデビューを果たしました。
課題の制球は依然として不安が残り全くストライクが入らない事もありますが、スピン量の多い最速100.1mph・平均98.2mphのファストボールはMLBでも充分通用するレベル。起用法を見ても首脳陣が期待しているのは伝わります。
【22】PATRICK REILLY
23年ドラフトで5巡目(全体140位)指名された未完の大器。90mph中盤のファストボールとスライダー/カッターを武器に奪三振を量産するも、与四球が非常に多く名門Vanderbiltでは先発と中継ぎを行ったり来たりしていました。
今季は開幕からA+級でローテを守り、相変わらず与四球は多いもののIP 41.1/K 57/BB 24/HR 7と高い奪三振能力を披露。90mph中盤~後半のファストボールとスライダー(カッター)のパワーピッチなので最終的にはブルペンに回るかも?
【23】SHALIN POLANCO
21年INFAではMLB公式ランキング10位と高い評価を受け$2.35Mで契約した大器。コンタクトツールにやや難のある左打ちの4ツール型OFという事で、やはりGregory Polancoを彷彿させますよね。
昨季はA級で主にCFを守りながらAVG .242/OBP .323/SLG .439に加えて二桁本塁打&二桁盗塁とまずまずのアピールも、20歳になった今季はAVG .166/OBP .247/SLG .320と大苦戦中。
【24】MATT GORSKI
19年ドラフトで2巡目(全体57位)指名を受け、21-23年の3シーズンで61本塁打&62盗塁を記録しているアスリート。フリースインガーではあるものの、打球速度は傘下でも指折りでハードヒットを連発します。
今季は3A級でライナー/フライの割合を増やしてAVG .268/OBP .305/SLG .595とアピール中。CFを中心に1B/LF/RFも守れる汎用性もあり、MLBの舞台まであと少しのところまで来ています。
【25】PO-YU CHEN
19年のU-18で台湾代表を優勝に導き、20年10月にINFAとして$1.25Mで契約した技巧派スターター。CPBL(台湾プロ野球)で4シーズン通算222試合に出場したPing-Nan Chenを父に持つ二世選手です。
フォーシーム/シンカーは90mphそこそこながら制球が良く、評判の高いカーブとスプリット、そしてスライダーと5球種を投げ分けるイニングイータータイプ。ただし今季は初の2A級で苦戦中。
【26】OMAR ALFONZO
06年からSFやSDなど4チームに所属して6シーズン通算193試合に出場したEliezer Alfonzoを父に持つ、左打席でのアプローチが売りの若手C。マスクをかぶらない試合では1Bでも出場します。
昨季19歳でA級に昇格して以来攻守で良いアピールを続けており、今季はここまでAVG .245/OBP .378/SLG .354。Endy Rodriguezの様にパワーが乗っかってくると一気に化けそう。
【27】KHRISTIAN CURTIS
23年に大学でIP 64.0/ERA 7.03と厳しい数字ながらドラフト12巡目(全体347位)指名されオーバースロットで契約した、6'5/210lbsと立派な体格を持つハイシーリングな長身右腕。
平均95mph超のファストボールにカッター&スライダー、それに加えてチェンジアップやカーブを投げ分けられるなどスペックは高いものの、制球難でIP 38.1/K 39/BB 23/HR 8と成績はまだ伴っていません。投手では傘下No.1のロマン枠。
【28】HUNTER STRATTON
17年にドラフト16巡目(全体478位)で指名されると、その後は注目される事もなく平凡なマイナーデプスで終わるかと思われましたが…23年にMLBデビューを果たし、今季は開幕ロスター入りしてここまで25登板でERA 4.40/FIP 3.17。
カッターを中心に平均95.5mphのフォーシームとスライダーをゾーン内にどんどん投げ込む投球スタイルで正直なところ天井は見えているものの、流石にここまでの活躍を無視は出来ません。故障さえ無ければこのままMLBのブルペンで働いてくれそう。
【29】JHONNY SEVERINO
22年INFAでMLB公式ランキング21位に選出され$1.23MでMILと契約したドミニカンで、23年夏にCarlos Santanaとのトレードで加入。現在は主にSSを守っていますが将来的には3Bに落ち着くと言われています。
昨季は故障もあってRk級で2チーム合計15試合に出場してAVG .259/OBP .302/SLG .586も、今季は四球を大きく増やしてAVG .292/OBP .391/SLG .556と文句無しのスラッシュライン。早くA級に昇格して欲しい選手。
【30】TONY BLANCO JR.
22年のINFAで契約した、中日やDeNAなどでNPB通算181HRを放った同名の父を持つ右のスラッガー。6'7"/243lbsとティーンだとは思えない、非常に立派な体格の持ち主ですね。強肩で契約時はOF扱いでしたが、昨季からは1Bに専念しています。
22-23年は故障もあってDSLで結果はイマイチでしたが、FCLに昇格した今季はここまでAVG .340/OBP .418/SLG .617と良いスタートを切りました。三振もゴロも減っているのが好印象。
【参考文献】