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【PIT】Rule 5 Draftについて考える

9月も中旬になりました。Pittsburgh Pirates(PIT)の様にポストシーズン進出が難しいチームは、あと半月で長い長いオフシーズンがスタートする事となります。

オフの話題となれば分かりやすいのはFAやトレードなど補強についてですが、まだシーズン中ですしひとまずは外部ではなく内部に目を向けましょう。

ということで、今回のテーマは「Rule 5 draft対策で誰をプロテクトすべきか」です。少し前から「60日間ILから戻したら40人枠が何人になって、そこから何人がFAになって、誰がRule 5 draftの対象になるのか」を知りたかったんですよね。

ちなみに一応説明しておくと、Rule 5 draftの対象となるのは「18歳以下でプロ入りしてから5シーズン・19歳以上でプロ入りしてから4シーズンが経過しているマイナー契約の選手達」です。

指名したチームは前所属チームに$100Kを支払った上で、獲得した選手を翌シーズンずっとアクティブロスターに入れる(MLBでベンチ入りさせる)必要があります。ロスターから外す場合は前所属チームに返却されます。


それでは早速、本題に入っていきましょうか。

まずはこのオフにFAとなる選手達がこちらです。

投手
● Jalen Beeks ● Ryan Borucki
● Aroldis Chapman ● Marco Gonzales

捕手
● Yasmani Grandal

内野手
● Rowdy Tellez

外野手
● Andrew McCutchen ● Michael A. Taylor


Jalen BeeksはTDLで獲得した“レンタル案件”、Ryan Boruckiは昨季途中に獲得するも今季はほぼ故障で棒に振っている投手です。それ以外の6選手は昨オフに1年契約を結んだ選手達ですね。

Andrew McCutchen
は本人が現役続行の意向を示しているので再契約です、それ以外の選択肢はありません。昨季は故障の経過観察で遅くなりましたが今季は早々にサインして欲しいところ。

それ以外なら個人的にはAroldis Chapman、難しいならBeeksのどちらかは残したいですね。リリーバーは比較的補充しやすいポジションなので深追いする必要もありませんが。

では次に、来季も40人枠に残る見込みの選手達がこちら。

投手
● Braxton Ashcraft ● David Bednar
● Mike Burrows ● Bailey Falter
● Ben Heller ● Colin Holderman
● Daulton Jefferies* ● Jared Jones
● Mitch Keller ● Carmen Mlodzinski
● Dauri Moreta* ● Kyle Nicolas
● Luis L. Ortiz ● Johan Oviedo*
● Dennis Santana ● Paul Skenes
● Hunter Stratton* ● Joey Wentz

捕手
● Joey Bart ● Henry Davis
● Jason Delay ● Endy Rodriguez*

内野手
● Tsung-Che Cheng ● Billy Cook
● Nick Gonzales ● Ke'Bryan Hayes
● Connor Joe ● Isiah Kiner-Falefa
● Liover Peguero ● Jared Triolo
● Alika Williams

外野手
● Ji-Hwan Bae ● Oneil Cruz
● Bryan De La Cruz ● Joshua Palacios
● Bryan Reynolds ● Jack Suwinski

* は60日間IL入り


45人からFAとなる8人が抜けて残るは38人となりました、もうこの時点であっさりと40人を割ってしまいましたね。再建期間中はTDLでオフにFAとなる選手達を片っ端から売り払って、今時期は代わりにロスター入りしたお試しの選手で溢れていましたから新鮮です。

もしここから更に削るなら、投手だとBen HellerDaulton JefferiesJoey Wentz、野手だとJason Delayあたりが候補でしょうか。Connor Joeもテンダーしない(ノンテンダー)可能性もありそう。

続いて、Rule 5 Draftの対象になる…いわゆるRule 5 eligibleな選手達を見ていきましょう。過去にプロスペクトランキング傘下30位圏内に入った事のある選手達を中心に、だいぶ広めに拾ってみました。

投手
● Nick Dombkowski ● Carlos Jimenez
● Tyler Samaniego ● Aaron Shortridge
● Sean Sullivan ● Eddy Yean

捕手
● Omar Alfonzo ● Carter Bins

内野手
● Andres Alvarez ● Jesus Castillo
● Malcom Nunez ● Javier Rivas
● Nick Yorke

外野手
● Jase Bowen ● Matt Fraizer
● Matt Gorski ● Hudson Head
● Sammy Siani ● Enmanuel Terrero

はい、今年のTDLでBOSから獲得したNick Yorkeだけプロテクトすれば良いですね。移籍後は3A級で40試合に出場してAVG .355/OBP .431/SLG .507と素晴らしく、本職2BだけでなくSSやCFも守っています。

それ以外だとOmar Alfonzoを獲られると痛いですが…今季マイナーでAVG .252/OBP .357/SLG .403は優秀なもののA/A+級ですし、2A級すら経験していない21歳のCを1シーズンMLBで使うチームは無いでしょう。彼は外して良いと思います。

という事で、ひとまずRule 5 draft関連でバタバタする必要はなさそうです。9月8日にBilly CookをMLB昇格させたのが大きいですね、彼もこのTDLで獲得したRule 5 eligibleなプロテクトでした。

とはいえ、現在のロスターでは来季のプレーオフ進出はおろか勝率.500超えすらも夢のまた夢。このオフはトレードやFAでロスターの大幅アップデートは必須となります、半年後にどんな形になっているのか注目ですね。


※ この投稿の半日後、Nick YorkeがMLB昇格が発表されました。どうせオフにロスター入りするなら今の方が良いですからね。


【参考文献】

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