オススメのスモールコミュニティ五選(なくなったところも含めて紹介)
久しぶりの更新です。日本スモールコミュニティ協会の北です。
全国いろいろなところを旅していたり、自らも住み開きをしていた過去から、結構いろんなコミュニティの情報が入ってくることが多いです。
で、そのツテから「今度、ここにいくんだけど面白いところない?」みたいな相談も結構受けることもしばしば。
なので、今回はオススメのスモールコミュニティについて紹介しておこうと思います。
なお、中にはなくなったものもあります。なぜ、それも載せるのかについてはあとで書いていきます。お楽しみに。
そもそもスモールコミュニティって?
スモールコミュニティについて知らない人も多いので、ここではスモールコミュニティについて解説をしていきます。
スモールコミュニティとは、その名の通り小さなコミュニティ。
地域とか学校といった大きなコミュニティに対しての「小さなコミュニティ」で、特に「誰でも来ていいよ」や「みんなの居場所」などからは一番遠い場所にある存在です。
さらに詳しくスモールコミュニティを定義すると
・何者でもない個人が(がっつりとしたビジネスではない)
・なんらかの世界観や理想をもって始めた
・開かれている場所
です。
個人が理想や世界観をもって立ち上げたっていうのが一番重要なところで、その発信手段としてオープンな場を作っている。そういう場所をスモールコミュニティと定義しています。
公共の場所のように「誰でも来ていいよ」と言いながらも強力な内輪感を作り出していたり、都合悪い人を排除するのではなく、「こういうコンセプトや理念でやってる」を押し出すことで最初から合わない人を遠ざけているような場所がそれです。そっちの方がわかりやすいしね。
もちろん、その人の理想や世界観に沿わない人は淘汰されるけれども、逆にその理想や世界観に共感する人たちが集まるので、より本質的な「居場所」になっているところが多いのも特徴。
ちなみに、五選については彼らがスモールコミュニティを名乗っているわけではなく、僕が勝手にこれはスモールコミュニティだなと思ったものを選んでいるだけなので、あしからず。
詳しく知りたい方は下記のnoteをみてください。
1.Ground Mole和光
自分がスモールコミュニティをやっていた以上、やっぱり自分が作った場所が一番いいなと思っているので最初にこれを。(残り4つはちゃんと他の人が作ったものなのでご安心を)
こちらは埼玉県和光市にて北祐介が自宅を住み開きして「24時間いつでも遊びにこれる場所」としてスタート。
半年ホームレスをした直後なので、ホームレス期間のことを振り返りながら「遠方から来た人が前線基地として利用できて、情報の交流ができるアドレスホッパーの理想郷」を考えてつくりました。
実際に利用した人からの感想では、「何もしていない時間」を存分に味わうことができた、「絶対に死なない」という安心感をもらえた、あの場所はあの場所がなくても生きていける人をたくさん世に送り出したなどがありました。あと、やってきた無職の人たちがやたら自分で職を見つけて自立していったのも大きな特徴。不思議だね。
この活動の終了後、奈良の山奥で活動を再開させましたが、またそれは別の機会に。
2.セーブポイント
大阪の北花田駅近くでgroundmole和光と同時期に始まり、同時期に終わったスモールコミュニティです。
「人生におけるセーブポイントを」のコンセプトで始まった「作品」。人生をRPGっぽく遊び倒している榊さん&鬼頭さんが運営してました。
で、「自分の思い通りに生きてみたい人たち」が集まってきていて、セーブポイント自体もそれらを支援しながら、独自の経済圏を実現させるために活動していました。
「時間と空間と余裕をシェアする代わりに食料やお金を受け取る」スタイルで約一年間活動していたのも興味深いポイント。実際に、家賃や光熱費などを全てカンパで集めることに成功していました。
ちなみに、現妻まちまちとはここのつながりから。当時、セーブポイントでは「魑魅魍魎プロジェクト」なる「僕らは普通の人と同じように生きられない妖怪なので、妖怪らしいライフスタイルを手に入れていこう」というコンセプトの自分自身の特性やスキルでお金や資源をゲットしていこう!みたいなプロジェクトの中でした。
セーブポイントは2019年の3月末に完全撤収しましたが、その後、榊さんと鬼頭さんは奈良の山奥で合流し、一ヶ月ほど生活を共にしていました。
3.農村JACK
長野県伊那市を主な拠点とするオンラインコミュニティ兼リアルDASH村プロジェクトです。
世の中の流行りの三年前に新しいことを始めるも、流行り出す直前に辞めてしまうお茶目な未来人農家こと住田さんが運営主。
「未来の農村をみんなで考えよう」をコンセプトにファンタジーの世界観を農村に持ち込んだようなもので、何もない田舎にいるのに、世の中の新しい何かをいろいろと知ることができた場所でした。おそらく、田舎をRPGを限りなく再現できるものとして活用していた故でしょう。
かくいう僕は、4日間ほどプチインターン?(でもない)のようなニート生活を過ごさせてもらったけれども、鎌を振り回したり、藁の家をつくらせてもらったり、無限に穴を掘らせてもらったりと、農村をフルに満喫させてもらえました。
※インタビューしていただきました!
残念ながら、こちらも去年なくなってしまったようです。現在は北海道にその拠点を移しているらしいので、農村jackの情報共有サロンに注目!
4.たくまりここハウス
高円寺にあるシェアハウスで、こちらに関しては現在もあります。
「いつか自分の家族をつくるための練習をする場所」というコンセプトで林原琢磨さん・まりこさん夫妻がやっています。
基本的にシェアハウスはビジネスの手段であることが多いため、シェアハウスをあまり勧めませんが、ここはビジネスよりも先に「自分の家族を作る」を出して、そのための丁寧な場作りをしている印象があります。
多くのシェアハウスにおいて、個性の強い(?)人は集まっていることはあれど、ここのように誰かの幸せを作り出せる人が集まって、共にその力を活かして生活をしている場所はほとんどありません。夢を追っていくようなガンガンいく感じではなくて、一人一人にあった幸せを追求していけるような人だろうなって印象です。
主催のたくまさんも、コンサルの人にしては珍しく成果を出すことよりも「その人にあったやり方で、その人が満足のいく成果」を作り上げていくようなタイプなのも関係しているのでしょう。
※エレメンツコードというその人の特性と願望と現状に合わせた分析ツールを作っているので、そちらも要チェック!
正直、この中で一番「誰でも感」が薄いです。合う人も合わない人もいるでしょう。でも、それはあくまで家族ファーストであったり暮らしファーストであることの証明とも言えるでしょう。
たまに、「たくまりこマルシェ」というオープンイベントがあるので、そのときに覗きにいくといいかもしれません。
5.京橋URA
こちらは大阪の京橋にある住み開きの拠点です。
この中では一番オープンかつアクセスのしやすい場所だと思います。
というのも、ここに訪れた多くの人がイベントを開いていることもあって、実にいろいろな人が集まってくるからです。
「人間の暮らしを楽にするために仕事があるはずなのに、そこで余裕がなくなったら本末転倒だろう」
主催のよすださんは現代人に一番足りていないであろう時間という資産をジャブジャブ使って遊ぶをモットーに無を家業としていることもあって、そういうライフスタイルに共感したり、面白がっている人が来ている印象です。
また、京橋URAは「人類を無限に泊める家」という側面もあるので、アドレスホッパーな人たちや大阪に短期で滞在したい人たちが集まっていたりします。この手の場所にしては珍しくトラブルの噂を聞きません。
基本イベントスペースとしての利用も宿泊もカンパ制なのですが、ここの人たちは投げ銭!となったときにきちんと投げ銭してくれる人が多かったです。よすださんたち主催のURA遠足で一度僕の奈良の山奥の古民家に来てくれた時にも全員が紙のお金をくれました。めちゃリテラシー高いです。
こちらはよすださんのツイッターでイベント情報がいつでもシェアされているので、気になった方は一度ボードゲームイベントなどに足を運んでみるといいでしょう。
オマケ・これから熱いなと思うところ
6.ただいま商店街
「ありのままでつるんで、がんばらないで暮らしている、すきなことで食べている」をビジョンに池袋でシェアキッチン&シェアスペース&シェアハウスをやろうとしているところです。
この中では唯一の株式会社です。
これからできるらしいのですが、主催の立野さんは積極的に異文化を受け入れつつも、上の世代とのやりとりもできる人なので、きっと僕らのようなちょっとひねくれた人でも活躍できる場を整えてくれる気がします。
それぞれの得意なことを活かして、それで生活していける人をどんどん増やしていくことを目指しているらしく、実際に立野さんと出会った人のほとんどがただいまの中で何かしらの役割を持つことになりそうです。(ちなみに僕は最高ウズラ責任者らしい。なんだそれ。)
ここ、ものすごく面白い場所になると思っているので。僕もウズラとカードゲームで一枚噛ませてもらっています。
以上で、ここすごくよかったなと思うスモールコミュニティ5選+アルファでしたー