西野監督は賭けに出たのではなく、攻めに出ることのがはるかに大きい賭けだった

なんか誰もはっきり言ってくれないので。

西野ジャパンがポーランド戦の最後に取った消極的な試合運び。

それについて様々な意見が書かれています。その中で、「西野監督は賭けに出た」という表現が多く見られます。でもそれは逆です。

あの場面では攻撃に出ることの方がはるかに大きな賭けでした。

あの瞬間、消極的にならないとすれば、同点のために1点を取りに行くことになりますが、そのころ日本はポーランドのカウンターに対応できなくなっていました。実際、消極的にプレーに入る前にカウンター攻撃でほとんどノーマークでシュートを打たれています(後半29分)。たまたまミスキックで点は入りませんでしたが追加点を取られてもまったくおかしくない状況でした。

なぜ対応できなかったか。今までは、万が一カウンター攻撃をされた場合、点を取られるくらいなら、イエローカードやレッドカード覚悟でファールしにいくのが普通です。しかし今回のグループリーグでは、「フェアプレイ」での1次リーグ通過をするためには、それができません。

イエローもレッドも取られないでするどいカウンターを防ぐというディフェンスそのものが今までにない場面です。あの瞬間に突然それに適応したディフェンスができると信じて攻撃を仕掛けることは、はるかに無謀な賭けだったのです。実際後半29分のように、それが露骨に響く攻撃を受けてしまいました。

以前のように突破条件に「フェアプレイ」がなければ、通常のレッド覚悟のカウンターディフェンスができるのですから、西野監督の判断も違ったかもしれません。しかし、史上初(ですよね?)の状況で西野監督は攻撃は難しいと悟り、攻撃しないことを選んだのです。

西野監督は史上初の状況に見事に対応した素晴らしい監督だと思います。

もちろん、4年後のワールドカップからは、また状況は変わるかもしれません。

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