出会い系サイト攻略術2
その日も仕事から疲れて帰って来た。いつもの様にコンビニで晩酌の当てと締めのカップラをぶら下げ玄関のドアを開ける。暗い部屋に電気を付けてTVの電源を入れた。くたびれたソファに身を投げ、つまらないバラエティ番組を流したまま缶ビールを開けて取り敢えず一息。テーブルには、先週末ポストに投げ入れられていたテレクラのチラシ。少し興味が有った。でも巷のニュースではテレクラに纏わる事件も多少では有るが耳にしていたから何と無く安易にダイヤルしてはいけない気持ちもあった。当時おいら27、勿論独身。付き合っていた彼女とも別れてひと月も経っていなかった。当時の連絡手段は固定電話とせいぜいポケベルぐらい。
買って来た酒も肴も尽きかけたところで、ムクムクと俺の暴れん坊将軍が訴えかけて来た。ふとテーブルの上の例のチラシに目が行く。でもやはり、最初は初めてのテレクラというところで先に躊躇が来る。友達連中からもテレクラに関する情報はまだ無かった。そうなるとオイラが斬り込み隊長で一丁かましてやろうかなんて酔っ払った勢いで考えてしまう悲しい性が出てしまうものなのです。
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