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社会福祉法人における事務局と法人本部について

2016年7月に私が記録していたブログの内容をコピーしました。

最近、社会福祉法人制度改革に伴って、資料の中で『法人本部』という言葉をとても多く見かけます。
 確かに社会福祉法人内で『事務局』・『法人本部』という言葉は使用頻度が高いのですが、『厳密に』定義されたことはないと思いますので、公的機関から出された資料から私なりに定義してみます。

厚労省 第4回社会福祉法人の在り方等に関する検討会 平成25年12月16日より
① 法人本部のメンバー
 ・『本部機能』とは理事会(意思決定機関)、理事長、法人本部をまとめたものとしており、この中の法人本部とは執行役員、本部事務局員から形成されたものとなっている。
 ・しかし、同じ資料の中で役割分担を明確にしながら、理事会、理事長も法人本部としていた部分もあった。

② 法人本部の機能
 ・理事会の意思決定に基づき、法人全体の各事業の計画的な進行管理を行う。
 ・収支状況等の経営上の課題や、サービス提供等の事業運営上の課題について、現状だけでなく、起こりうるリスクを含めた具体的な情報を外部や法人内の各事業部門から収集し、分析すること。
 ・その結果について考えられる対応策を含め、理事長や理事会に報告、判断を求める。
 ・複数の施設、事業を運営している場合には、全施設・事業の経理、総務、人事を集約する。

≪東京都社会福祉法人経営適正化検討会 平成23年3月より≫
③ 法人本部機能な具体的な業務
 ・ 理事会の議案及び日程の調整、議事録の作成
 ・ 施設ごとの利用状況及び収支や法人全体の収支等の経営状況の把握
 ・ 法人の課題分析、対応策の検討
 ・ 施設ごとや法人全体の財務指標の作成、経営分析
 ・ 施設での事故の把握等によるリスクマネジメント
 ・ 施設ごとの改築・設備更新計画の策定・管理
 ・ 法制度改正等経営判断に必要な情報の収集、分析
 ・ 各事業部門からの連絡、報告、相談窓口及び東京都、地元区市長村との連絡窓口
 ・各施設経理区分の管理、本部経理区分の有効活用、法人単位の資金管理
 ・職員管理(採用、研修、給与等)、契約、資金繰り、財産管理等一括化
 ・医療機関・関係福祉施設との連携

以上のように公的機関の資料からまとめてみました。

もう一つ個人的に疑問に思っていたことは『法人本部』と『事務局』の違いですが、辞書によると事務局とは、
(1)組織・団体などで、運営上の諸事務を担当する部局。
(2)組織・団体などで、運営を統括し、その組織・団体の目的を実現するための実質的作業を行う部門。また、その任の人。委員会やグループなど小規模の組織の中でもいう

となっているので、『法人内の裏方的存在で事務業務を担当する部局』という意味でいいんでしょうか。

続く。。。。

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