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天の川を観に行こう

今回は、初心者向けのお話です。現在の状況では観に行く事は難しいですが、これから、濃い夏の天の川が見られる季節になります。綺麗な天の川を見るために、今から計画しておきませんか?

天の川が綺麗に見える条件は、主に3つ。場所天気の状況です。

1、光害が少ない(ど田舎)
2、広く見渡せる(高原など)
3、標高が高い(やはり高原)
4、南東方面が暗い(夏の天の川は南東方面に見えます)
5、天気が良い(出来れば快晴)
6、月が出ていない(天の川と離れてたらOK)

1、光害が少ない
大きな街ではどうしても街灯りが空にかかってしまうので、星空は綺麗には見えません。特に、東京や大阪、名古屋などの大都市は夜も明るく、その近郊では難しいのはなんとなくわかると思います。だいたいどのあたりなら良さそうなのかは感覚的にわかると思うんですが、例えば、じゃあ関西にいれば、北の、日本海方面と、奈良、和歌山などの南のほうでは、どっちが良いの?という疑問はありますよね。

そんな時に参考にしてもらいたいのが光害マップです。(注)下線があるところはリンクしています。クリックしてみてください。

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スマホであれば、以前の記事星景写真撮影のためのスマホアプリでもご紹介した「LPM」という無料アプリが良いでしょう。

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どちらも地図上に光害の程度が色分けされており、濃い青から青、濃い緑、緑、黄、オレンジ、赤、という順に光害がひどくなっていきます。天の川を見る場合、黄色がボーダーラインかな?緑や青の場所であればだいたい良く見ることができます。

もちろん、実際に行ってみるに越したことはありませんし、口コミも参考になるでしょう。

2、広く見渡せる
必須条件ではありませんが、山の中は樹が茂っている場所が多く、せっかく空が暗い場所なのに、見えるのは頭の上だけ、なんてところが多いんです。なので、樹が茂っていない高原などがねらい目になります。もちろん、高い山に登れるのなら、視界が開ける場所も増えてきます。

3、標高が高い。
海沿いは晴れていても空気が澄んでいない場合が多いです。一般的に、標高が高い場所ほど、空気が澄んでいて星は綺麗に見えます。なるべく高いところに行ってみましょう。

4、南東方面が暗い
これは、今からの夏の天の川に限ってのお話ですが、夏の天の川は東方面から広い範囲にわたって昇り、さそり座が南中(真南にくる)する頃に、特に濃い部分が南東方面に見えます。ですので、特に南東方面に明るい街などがなければ綺麗に見ることができます。

つまり、大雑把に言えば、関西方面にしても東京方面にしても、北に向かうよりは南に向かった方が良い、ということになります。

5、天気が良い
さすがに、完全に曇っていたら星は見えないですよね。天気予報も見ずに行くのは無謀です。また、一般的な天気予報では、夜の予報は適当すぎて全くあてになりません。一般の人は、夜は雨がふるかどうかしか気にしないからです。夜の雲の量の予報を見るには、GPV気象予報あるいはSCWというサイトを見て確認するのが一般的です。もちろん予報なので外す時もありますが、一般の天気予報よりはずっと役に立ちます。GPV気象予報の見方を簡単に説明します。

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左の「モデル」から「詳細」もしくは「広域」を選択します。今日、明日の近い予報でしたら「詳細」の方が詳しいです。

「エリア」で自分の見たい地域を選択します。その後、下にある「雨量・雲量」をクリックします。

そうすると地図に雲(あるいは雨)の予報が表示されます。雲のような白い表示がまさに雲で、黒い部分は晴れている、ということです。

地図の上の「予報時刻」の「>」をクリックしていくか、スライダーを動かして、見たい(夜の)時刻にします。

6、月が出ていない
あまり夜空を眺めない方はよくわからないようですが、月は思っているよりずっと明るいです。特に満月近くとなると、どんな場所でも天の川を綺麗に見る事はできないです。宇宙空間なら別ですけどね。満月に近いかどうかは月齢カレンダーなどで見ることが出来ます。

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慣れてる方は月齢さえわかれば、月が何時にどのあたりにあるのかわかるんですが、慣れてない方はそうはいかないと思うので、以前の記事星景写真撮影のためのスマホアプリでもご紹介した星座アプリですとか、パソコンでしたらフリーソフトのステラシアターライトをダウンロードして、月の位置を確認しましょう。面倒でしたら、もう新月近くの日を狙っていけば、月は問題になりません。

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まあ、今月の話をすると(今月ではまだ非常事態宣言下?)月が問題にならないのは、ざっくりと後半ですよね。新月は23日。18日から28日くらいが好機になりますね。

以上は主な条件ですが、では具体的にはどんな場所が良いのか?

こちらも私が以前紹介した記事星空の綺麗な場所で具体的な場所を説明しているので、ぜひご覧ください。ただ、こちらはまだ関西付近だけの情報になってます。関西以外の場所も、需要があればそのうち紹介しようと思ってます。ひとつのポイントとして、天文台がある場所というのは(都市近郊を除いて)だいたい星空は綺麗な場合が多いです。

具体的な場所の探し方として、最も一般的なのは、ネット検索ですよね。
例えば「千葉」「星空」とかで検索してみれば、星空の綺麗な場所の情報も見つかると思います。あとは口コミですよね。よく星を観に行く人は情報があるので、そういう人を見つけて聞いてみるのも良いでしょう。

ひとつ注意したいのは、地方都市(村とか)や公共団体、あるいは営利目的の宿などが自ら言っている「星空が綺麗」は、信用しない方が良いでしょう。もしそういう場所に行くなら、その場所の「光害マップ」くらいは確認しましょう。

現実問題としては、アクセスも問題になります。ほぼ、クルマになると思いますが、クルマで行けるのか、どんな山道をどれくらい通るのか、は、ある程度調べておかないと、山道に慣れてない人ならとんでもない目に会います。また、コンビニやスーパーはどこにあるのか?トイレはあるのか?などは調べないといけません。とっても困ることになります。気温差風の強さも調べておきましょう。気温や風は、前述のGPV気象予報あるいはSCWでも調べる事が出来ます。

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帰りも含めて、時間と料金も調べましょう。今の状況では無理ですが、知り合いを誘って行けるなら、運転も代われるかもしれないし、料金も割れるかも知れないし、わいわい観るのも楽しいので、同好の知り合いを探して計画を立てるのも良いですね。最終的に電車で帰るという人がいる場合は、もちろん帰りの時間を余裕持って考えなければなりません。

私も昔のmixiで「関西夜行性写真部」というのをやってたり「星空を観に行こう」というコミュニティに参加して、みんなで相乗りして星空を観に行ったりしていました。また、みんなで観に行く事が可能な状況になれば、そういうイベントも立ち上げたいと思ってます。それらはもちろん無料です。また、撮影に関しては「NORI星景写真講座」で、実地講習をする有料イベントもあります。もし興味あればお問合せください。よろしくお願いします。

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