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写真の極意|#3|やはり写真は引き算?

写真は引き算」よく言われる話ですよね。引き算というのは基本的に構図の話だと思うのですが、なんだかんだ言ってやはり構図は大事ですよね。ここでは三分割とかシンメトリーとかいう話をするつもりはないのですが、そんなのよく知らないという方はぜひ勉強してみてくださいね。きっと役に立つかと思いますよ。

さて、昨今ではSNSの画像を良く見ますよね。で、気になってるのは、やはり「写真は引き算」だよねえ。ってことです。

ここに、とても美しい、あるいはとても印象的な情景があり、写真を撮ろうとしますよね。その場合、初心者の方は、見た場所で、自分の目線でカメラを構えて、そのままを何も考えずに撮影しているのです。その結果、なんだかごちゃごちゃいらないものが入った、いわゆる「主題」のわかりにくい写真になってしまっているんだと思います。

人間の目というのはある意味とても優秀で、目に入るさまざまな情報の中から、見たくない物を見ず、美しいと感じたものを勝手に強調します。あなたは美しいと感動して写真を撮っているんですが、写った写真には余計な木の枝やゴミや他の人なんかが写り込んでいて、あとで写真を見た時には小さな写真の全体が見えてしまうので、なんだか綺麗さが伝わらないなあ、という事になります。

例えば、3人並んでいる女性を見ても、あなたの目は自分好みの美女に釘付けでしょう? 他の2人、見てますか? どんな顔してますか? 注視してないので覚えてませんよね。で、写真撮る時には3人撮るんですよね。そりゃ3人並んでるし、誰か一人にだけ寄ってアップでってわけにいかないでしょうから。例がアレですけど(^^; 

写真を撮る時にやらねばならないのは、自分はその写真で何を伝えたいのかを決める事です。これがいわゆる「主題」ですね。主題を絞り込んでやって、主題を邪魔するものを排除しなければなりません。これが目で見る事と写真の違いだとも言えます。

あなたが感動したのは一人のあなた好みの女性の、例えば大きな瞳だったり、美しく長い髪だったりしますよね。だから、写真にとる時は意識して伝えたい主題以外の部分は排除しなければならないのです(^^; 

要するに、いらないものがたくさん入ってるんですよ。写真を撮る時は意識しないとどうしても入ってしまうんですよ。「見えてない」ですからね。排除していくことによって、見せたいもの、伝えたいことが明確になっていくでしょう。四隅まで目を凝らして、画面全体をみて確認しましょう。これは特に初心者の人にはぜひ学習していただきたい事です。

ちょっと話が変わります。最近はSNSで写真を見る機会が多いですけど、時にはサムネイルを見ると、「おお、こりゃ斬新だな、すごいイイ!」って写真があったりしますが、ワクワクしてクリックして全体を見てみると、、
「はあ?普通じゃん。。。ごちゃごちゃしててつまらん」ってのが多いんです。

つまり、単純に機械的にカットされたサムネイルの方が作品性が高かったりするんです。これって結構、ショッキングな事だと思うんですけどね。AIを駆使して人間以上の構図を考案して、なんてレベルの話ではないですよ。私も含めて、やはりまだまだ写真には無駄が多いって事でしょうか。。

引き算の良い例をお見せしたいと思います。自分の作例でお見せしたかったのですが、なかなか良いのがなくってナショジオの本の中から一点、引き算の良い例を、そのまま本を撮った写真で。

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こちらの写真、いががでしょう?実に無駄のない、主題のはっきりした写真だと思います。

ただ、引き算と言ってもただ単にアップにするということではありません
アップではないけれど主題がはっきりしていて、無駄のない写真はたくさんあります。例えばこちら。

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いかがでしょうか?なんとなくわかっていただけましたか?やっぱりね、無駄なものが入りすぎてるんですよ。ほとんどの場合。

もちろん、引くばっかりじゃダメな時ももちろんあります。引きすぎると、かえってつまらない写真になってしまう場合もあります。主題を高める、ちょっと驚くセンスある副題の配置ってものあるんです。こういう写真、いかがでしょう。

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いまではたまに見かける構図ですけど、センスありますよね。いやあ、写真も奥が深いですよね。ワクワクする写真、撮りたいですよね、

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