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おもちゃショーにむけて。

以前の投稿に
記憶違いを発見。5月におもちゃショーが
あったように思ったけど
1987年の頃は6月開催でした。

はじめてのおもちゃショー。
1986年。内定をもらった年。
私は密かにおもちゃショー見学へ行った。
たしか
「コンボイが死んだ!」という
謳い文句がタカラのブースで印象的であって
トランスフォーマーのリーダーの
ドラマチックな展開がメインだった。
ファミコンソフトなど制作も
同ブースでアピールされていた。
その頃、リカちゃんやるとは思ってなかったので
記憶にない。
まだ見本市は晴海にある
「国際展示場」であった。

「はい、タケヤマくん。こっち来てー。」
アミさんにリカチームの会議室へ呼ばれる。
ついたてがあり、大きめのテーブル。
まわりはショーケースになっていて
歴代のヒットハウスや
試作品が並ぶ。
「わーーケンタッキー?」
リカちゃんのマクドナルドがあったのは
知っていた。
「そうね。試作。結局ボツになったんだけど。
こっちはセブンイレブンね。
これは別の形になって出たけど。」
面白い。
「これは前のだけど、
リカちゃんの夢のボーリング場。」
えーーー
そんなのもあったんだー。
ボーリングといえば中山律子さんの頃?
「初代リカちゃんの時代ね。」
その他、スーパーマーケットや
初代の赤いトランク型のハウスが並ぶ。
これは面白い。
リカちゃん、奥が深い。

「えーとね、これからおもちゃショーに向けての
いろいろ準備しないといけないの。1か月ないので
お手伝いお願いします。」
は、はい。
「まずね、これお願い。」

テーブルに置かれていた段ボールを開く。
ハダカ、ハダカ。
ハダカのリカちゃん。
約100体。

新作ドレス 100種を着せて
おもちゃショーに展示する。
「なのでね、このリカちゃんに
パンツとストッキング履かせてね。」
アミさん。
「あんた、これ使うといいよ。
リカちゃんの足は軟質ビニールだから
ストッキング履かせてにくいんだよ。」
とレイコさんからケープ?という
女性の髪の毛につかう潤滑スプレーを、渡される。
「あんた、リカちゃんとか
着替えさせことあんの?」
あ、いやないです・・・
「だよねー。とりあえず、頑張って
履かせてね。」レイコさん。
「じゃお願いね。」アミさん。

ハダカのリカちゃん。
100体と向き合う私。

これが仕事なのだ。

リカちゃん課の一員の証。
赤いタータンチェックのブレザーを
着れるのだ。

渡された人形と
それに合わせた
パンツ
ストッキングを
履かせてゆく。

ときおりケープを脚に吹いて。

滑りが悪い。
む、難しい。
これ女の子着せられるのかなー。
なかなか手強い。

長い朝礼のあとからだから
10時半から12時までで
約30体履かせられたか?
出来たら丁寧にビニールにいれる。

「お昼、行ってきたら?」と
アミさんから声かけてもらった。

午後がんばらないと
終わらない。

「夜、歓迎会ね。」

は、はい。
私は酒が弱いので
正直緊張するなーと思った。

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