ジャズを軽く聴き始めたい人への軽い名盤紹介⑪ 絶妙!ウィントン・ケリー
こんにちは。
今日は、前回のレッド・ガーランドに引き続きピアノトリオ作品としてウィントン・ケリーの『ケリー・ブルー』のご紹介です。
『KELLY BLUE』Wynton Kelly(1959)
(『ケリー・ブルー』ウィントン・ケリー)
Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b)
Jimmy Cobb (ds)
1,6,7 に参加
Nat Adderley (cor)
Benny Golson (ts)
Bobby Jasper (fl)
そうです、この作品は基本ピアノトリオ作品なんですが、1,6,(7) には下の三名が加わってセクステットでの演奏になるという、割と珍しいタイプのアルバムです。
セクステットの演奏もメチャ良いですね。1曲目なんて割と古臭いブルージーな雰囲気を出してくれてて、特にフルートの演奏は独特な雰囲気があります。
6曲目(7曲目は別テイク)のベニー・ゴルソンの演奏も鳥肌もんです。
それに比べて次の別テイクのソロは、全く冴えてない。なぜ次に別テイクを入れる必要があったのか、甚だ疑問に思います。
しかし、今回はピアノトリオ作品としてこのアルバムを聴いていきたいと思います。
全体を通して言えることは、ウィントンの演奏はブルージーであること、よく跳ねていることの二点につきますね。
気持ちの良い跳ね方です。特に私は「On Green Dolphin Street」のコロコロと良く転がる演奏が大好きです。多くのミュージシャンが演奏している中で、ウィントンのこのテイクがNo.1だと思っています。
「Softly, As In A Morning Sunrise(朝日のように爽やかに)」は、ブルースナンバーのためでしょうか、どのプレイヤーの演奏を聴いても、朝日のように爽やかな感じは受けないんですが、ウィントンのこの演奏がベストだと思っています。
この三名は、この時期同時にマイルス・デイビスのクインテットにも参加しているんですが、こっそり抜け出してこのアルバムを制作したのでしょうか? 想像力がふくらみます(笑)
いずれにせよ、この作品がここまで名盤になったのは、ウィントンのピアノもあるでしょうが、チェンバースとコブのリズム隊の力量にもよる所が大きく影響していますので、そこに注目して聴いてみるという楽しみもあります。
色んな聴き方ができるのもジャズの楽しみ方の一つです。
ウィントン・ケリーの名盤をついでにもう一枚挙げておきます。
『Whisper Not』(1958)
Piano - Wynton Kelly
Bass – Paul Chambers
Drums – Philly Joe Jones
Guitar – Kenny Burrell
『脚立のケリー』と呼ばれている作品です。
特に4曲目の「Strong Man」はとても素晴らしい演奏です。
ご参考までに。
今回も最後までお読みいただいてありがとうございます。
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