ジャズを軽く聴き始めたい人への軽い名盤紹介⑱ Duke Ellington 『Jazz Party』(1959年)
こんにちは。
今回は、デューク・エリントン・オーケストラです。
ビッグ・バンドは苦手という方もいらっしゃると思いますが、この作品は世にも楽しい、ジャズのエッセンスをギューっと絞ったアルバムですので、是非ご紹介したいと思います。
Duke Ellington 『Jazz Party』
パーソネルは割愛しますが、曲名の後半に書かれているように、様々なミュージシャンがフューチャリングされています。これは、1959年2月のある日、エリントン楽団がフロリダから帰って来た時に、たくさんのファンやミュージシャンが集まったことが端緒になっているようです。
ピアノはエリントン自身です。
まず一曲目ですが、打楽器が中心に活躍する音楽ですね。6曲目の「TYMPERTURBABLY BLUE」もそう。この2曲は、集まって来た打楽器奏者達のためにエリントンがその場で書き下ろしたとも言われていますが、少し信じられないお話ですね。ポリリズミックな味わいがあります。
2曲目はタイトルは一つしかありませんが、メドレー形式になっています。
内容は、
Toot Suite: Red Carpet, Pt. 1
Toot Suite: Red Carpet, Pt. 2
Toot Suite: Red Carpet, Pt. 3
Toot Suite: Ready Go!, Pt. 4
最後のサックス・ソロはジョニー・ホッジスだと思いますが、ノリに乗っていますね。ずーっと聴いていられるソロです。
3曲目はエリントン・オーケストラの演奏で、エリントン作曲の「SATIN DOLL」。この曲はスタンダード・ナンバーとして、沢山のミュージシャンに演奏されています。
4曲目の「U .M .M.G」は「Upper Manhattan Medical Group」の略のようで、この曲ではディジー・ガレスピー(tp)がソロをとっています。
このソロは素晴らしいです。チャーリー・パーカーとの共演盤などよりもこちらの方が良いソロを演奏しているような気がします。
5曲目はスタンダードナンバーで、これも多くのミュージシャンによる収録が残されています。この曲ではジョニー・ホッジスの一人舞台になっていますが、特にアドリブソロらしいものは少なく、曲のメロディーの味付けに専念しているようです。
6曲目は先ほども触れた、打楽器中心にアレンジされた曲です。
7曲目はエリントン・オーケストラの演奏です。
そして最後の曲は、始めにエリントンのピアノソロがあり、エリントン・オーケストラをバックに、ジミー・ジョーンズの渋いヴォーカルが雰囲気ぴったりなブルースナンバーです。最後のトランペットソロは果たしてディジー・ガレスピーなのでしょうか?
多分そうだと思うんですが、クレジットが無いのでよくわかりません。エリントン・オーケストラのトランペット奏者だとしたら、その時期ならウィリー・クックになりますね。
ということでサササッと紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
このアルバムの中で私が一番聴いてほしい部分は、2曲目のメドレーの最後に吹きまくるホッジスの長めのソロです。
聴いていて実に気持ちがいいソロです。スイングしてます。
それでは〆に入らせていただきますが、このアルバムは実に楽しいアルバムですので、一家に一枚は置いておいて損はないでしょう。
今回もここまで読んでくださった方々に感謝いたします。
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