都電貸切列車イベントの舞台裏:偶然から生まれた奇跡の実行委員会
全力で遊ぶ大人のコミュニティ「溝口駅長イベント倶楽部」です。
前回に続いて、都電貸切列車イベントのお話です。
今回は主催者側(イベントをつくる側)の視点で、このイベントが成功した裏にある「奇跡的な要素」について考えてみたいと思います。
初めての大規模イベントへの挑戦
今回の貸切列車イベントは、乗りテツ旅行会として初めての大規模プロジェクトでした。
これまでのイベントは、せいぜい1~2名の少人数運営でした。企画者であるリーダーと、補佐役のサブリーダーがいれば成立する内容だったからです。
貸切列車を運行するには、いろいろな役割を担う人が必要だということで「実行委員会」を組織するという新しい挑戦をしました。
開催4ヶ月前に「やる気のある人、集まれ!」という大雑把な募集をかけたところから、このプロジェクトは始まりました。
偶然から生まれた 奇跡の実行委員会
明確な募集要項がなかったものの、協力したいと名乗りを上げてくれた人が10人以上も集まりました。この人たちが、実はとんでもない能力を秘めていたのです。
大きな特性として、4つの奇跡的な要因がありました。
第一の奇跡:理想的な人材構成
通常、このような募集では同じような能力の人が重複したり、必要な人材が不足したりするものです。
しかし今回は、リーダー、サブリーダー、装飾チーム、企画チームなど、必要な役割に適材適所の人材が奇跡的に揃いました。
特筆すべきは、関東旅行会の賀籠六(かごろく)さんをリーダーとして、複数のサブリーダーが支える体制が自然と形成されたこと。
さらに、装飾チームはヘッドマークのデザインから車内のハロウィン装飾まで、プロ顔負けの仕上がりを見せてくれました。
第二の奇跡:全員の高いモチベーション
「所詮は趣味の活動」と手を抜くことなく、全員が自分の担当に責任を持ち、プロ級の仕事を見せてくれました。
特に、都電すごろくやクイズ、ビンゴゲームなど、すべてオリジナルのコンテンツを作り上げた企画チームの熱意には目を見張るものがありました。
企画立案から下見、制作、実施まで。参加者を楽しませたいというホスピタリティ精神が随所に表れ、出来上がったものを見ると「これを本当に素人が作ったのか」と疑いたくなるほどの完成度でした。
第三の奇跡:円滑なコミュニケーション
実行委員メンバーの多くは、一度も顔を合わせたことが無い他人同士。
そういう面識のない10人以上のメンバーが、オンライン会議で議論を重ねるという難しい状況でした。にも関わらず、リーダー陣の巧みな進行により、全員が意思疎通を図ることができました。
オンラインという制約がある中でも、アイデアを出し合い、建設的な議論を重ねることができたのは、参加者全員の前向きな姿勢があってこそでした。
第四の奇跡:チームワーク優先
能力の高いメンバーが集まると、往々にして意見の対立や主導権争いが起きがちです。
しかし今回は、互いを立て、チームとして協力し合う姿勢を持ったメンバーばかり。自己主張を抑え、周りを引き立てながら進めていく、まさにプロフェッショナルな仕事ぶりでした。
各メンバーが自分の役割に徹しながらも、必要に応じて他のチームをサポートする柔軟な対応も、イベントの完成度を高める要因となりました。
今後への思いと課題
イベントのためにたまたま集まったメンバーが、高い能力と献身的な協力姿勢によって、素晴らしい成果を上げてくれました。
しかし、このメンバーの組み合わせだったからこそ実現した結果ともいえます。なにせ「奇跡」の賜物ですから。
次回、別のメンバー構成で同じような成功を収められるかは未知数です。
とはいえ、今回のイベントで得られた経験は非常に貴重なものでした。
ボランティアベースの活動であっても、参加者への思いやりと、自分たちも楽しむという姿勢があれば、ここまで素晴らしいイベントが作れるという証明にもなりました。
このような真摯な姿勢で取り組んでくださった実行委員の皆さんには、心から感謝の気持ちでいっぱいです。今回の経験を糧に、さらに充実したイベントを企画していきたいと思います。
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