知る人ぞ知る鉄道スポット巡り ~ 妙見口の鉄道名所3景
こんにちは、溝口駅長です。
昨日(2024年12月1日)に開催した「妙見ケーブル廃駅と桜谷軽便鉄道見学」イベントについてレポートします。
今回は、男性5名、女性5名の計10名の参加をいただき、賑やかなイベントとなりました。
私にとって、最近の企画としては特に充実した内容となりましたので、ぜひ皆様にもご紹介したいと思います。
1. 吉川八幡神社 - 境内に実物の車体がある珍しい神社
能勢電鉄の終点・妙見口駅は大阪府最北端に位置する駅です。
ここから徒歩10分ほどという好アクセスの場所にある「吉川八幡神社」には、ふつうの神社にはあるはずがないものが展示されています。
それは何かというと、本物の鉄道車両の前面部が、なんと3つも保存展示されているのです。
能勢電鉄1500系と阪急550形(元宝塚線で活躍)、そして阪急2000系の車体です。阪急・能勢電鉄ファンにはたまりません!
小さなお社ですが、神主さんと巫女さんがおられて、お守りなどの販売もありました。のぞいてみると、そこにはマルーンの車体がデザインされたお守りや絵馬があり、思わず欲しくなりました。
神社という厳かな雰囲気のなか、鉄道車体が飾られているというギャップが面白いです。鉄道ファンならずとも、訪ねてみる価値ありです!
2. 妙見の森ケーブル跡 - 時が止まったような廃線跡
吉川八幡神社を出た後、昨年の12月まで運行していた「妙見の森ケーブル」の現状を見に行きました。
その姿を捉えた瞬間、「うわ~すごい!!」と思わず声を上げてしまいました。
現役時代と変わらぬ姿の黒川駅と、山上へ伸びる線路がそのまま残っていたのです!
駅舎の入口は板で封鎖されているものの、横から内部をのぞくことができ、かつて賑わいを見せていた駅の様子を偲ぶことができます。
ホームには、2両の車両が直列に並んで留置されていました。車体に幌をかけておらず、まるですぐにでも動きそうに見えます。
現役時代は、山上と山麓に別れて停車していた2つの車両が、並んで静かに佇む姿は貴重な光景です。
おそらく、当面は撤去されることなくこの状態が続くと思われますが、いつまで保たれるかは不明です。貴重な姿を見たい方は、早めに現地へ行ってみてください。
3. 桜谷軽便鉄道 - 本格的な私設庭園鉄道の世界
妙見口駅から南へ徒歩約10分の場所には、鉄道ファンの夢を実現した施設があります。
それは、個人が敷設した私有鉄道「桜谷軽便鉄道」です。その規模と完成度の高さに目を見張りました。
走行する車両も本格的です。
電気機関車と客車、電車、さらには蒸気機関車まで、複数の車両が用意されており、パンタグラフを使用した給電システムも備えています。
私も乗車させてもらいました。
一周わずか3分の乗車ですが、ガタゴトと揺られながら車窓を眺めていると、本物の列車旅行のような気分を味わうことができます。
驚くべきことに、この施設での体験はすべて無料で提供されています。
客車への乗車だけでなく、運転台での運転体験もさせてもらえます。実際に、私たちのグループの参加者も運転に挑戦。とても楽しかったと興奮気味に話してくれました。
このような素晴らしい体験を、無償で提供している運営の方々の情熱に心を打たれます。感動のあまり、わずかですが募金に協力しました。
毎月第1日曜日の13時から15時に公開しているそうですので、まだの方は是非一度訪ねてみてください。
まとめ:知られざる鉄道スポットの魅力
今回ご紹介した3つのスポットは、いずれも妙見口駅から徒歩圏内にあり、半日で十分に回れる距離にあります。
それぞれに違った魅力があり、鉄道ファンはもちろん、そうでない方でも十分に楽しめる内容となっています。
特に桜谷軽便鉄道は、その技術力の高さと運営の温かさに感動を覚えます。
ボランティアで運営されている方々の鉄道への愛情と、来場者への思いやりが随所に感じられる素晴らしい施設です。
今回のイベントは非常に充実した内容となり、開催した甲斐がありました。来年も同様の企画を検討したいと考えています。
これをご覧の皆様も、ぜひ足を運んでみてください。きっと気に入ること間違いなしです!