Sophiaのクローズと近況報告
お久しぶりです。ストライドの舘と申します。
平成最後の夏も終わり、9月を迎えてしまいました。
だいぶ前の話になってしまいますし、関係者各位には一応既にご連絡させて頂いたのですが、稼げるQ&Aアプリ「Sophia」をクローズしました。関わって頂いた方には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
運営は非常に短い間になってしまったのですが、それぞれ3点づつほど沿革と近況報告をさせて頂ければと思います。
Sophiaとはどんなサービスだったか?
①専門家に質問できるQ&Aサービスでした。iOSアプリから始めたため、初期はある程度コミュニティとしての熱量を重視してベンチャー周辺の方々を回答者として迎えました。お手伝い頂いた初期回答者の方々には感謝しかないです。
②質問者が回答者の設定した金額を課金して、他の人がそれを閲覧したら質問者回答者に少しお金が入る、変わったインセンティブシステムを導入していました。これのメリットとしては、いい質問回答(=コンテンツ)を生み出した人に適切なインセンティブの分配がされるため、ユーザー課金が回りさえすれば良い仕組みになるだろうと考えていました。
③ノンプロで初日のプレスリリースで2000DLくらいです。質問数はなかなか増やすのが難しく、多くは僕らが自力で作り出したりもしましたが、リテンションは高く、終始回答の閲覧ニーズは高かったです。これも良い回答をしてくれる回答者の方々のおかげでした。ありがとうございます。
なぜSophiaを作ったのか?
①手探りで事業案を探す中、参考サービス(分答、知乎、Quoraなど)が構想段階で伸びており、日本には類似サービスがなく、行けるのではないかと安易に考えていました。知乎、Quoraがユニコーンとなり、分答がシリーズAでそれなりのバリュエーションをつけており、この分野盛り上がってるんじゃないか?とニュース記事だけで判断してしまいました。
②SEOを昔かじっていたのもあり、Googleの検索結果にはやや辟易しており、1対1の情報は今後より価値を増して行くだろうと考えていました。やりたかったことは、Googleでカバーしづらい情報だと思っていた「コスメのような実体験、法律のような専門知識、占いのような情報自体の価値が薄いもの」の3つの中で、2つ目の専門知識を持った人しか回答できなく、それらをわざわざネットに出すにしてもアドセンス収入などでは割に合わないような情報領域について、一種のGoogleの代わりになるようなものを作れればいいなと思っていました。
③ベンチャー周辺に入りたての時には何もかも分からず、こんなサービスがあったら自分がユーザーとして使いたくなるのではないか、とウキウキで考えていました。
なぜ閉じたのか?
①質問/回答者の方々どちらに使う理由を聞いても、インセンティブのシステムがどちらにも良く働くようには到底考えられませんでした。質問者の方々は稼ぐことよりも、問題を解決することの方が遥かに重要ですし、回答者の方々は質問に答えて小銭稼ぎをしていると思われるのが快くは無さそうでした。つまり、このサービスの根幹設計自体がユーザーにとって何もプラスで無さそうに感じました。直接参考にしていた分答やWhaleが両方ピボットクローズしたのも、この確信を強めました。
②インセンティブのユーザー課金のシステムを止めるとなると、広告か送客でマネタイズすることになりますが、先人であるキクシルの方などにお話を聞いた上で、広告は厳しそうだと認識していた上、送客するとなると、全く設計もターゲットも変わるため0から作り直しだなと考えました。
③何より試してみましたが、あまり自分が愛用したくはならず、どうしたら使いたい形になるのか試行錯誤しましたが、今の延長線上に使いたくなるサービスを見出せませんでした。
反省点
①サービスを考えた時に、専門家へのQ&Aとなるので、時間価値がかなり違う二人をマッチングすることになりますが、その専門家が答え続ける理由は何か?という重要な問いに最後まで綺麗な仮説を持つことが出来ないままリリースしてしまいました。
②取り敢えずやってみようの精神で会社を立ち上げサービスを作り始めましたが、初期にメンバーを集めることに全力を割かず、構想段階から作るのに時間がかかりすぎてしまいました。
③その前にまず、検証したい仮説が明確でなく、何を検証したいのか?が複数あり、それらが曖昧なまま進んだ上に、仮説の検証ならアプリを介さずとも可能でした。
近況報告
①勢いでサービス開発を進めてしまった反省もあり、実績もないのにTwitterで目立つのもあまり良くないなと思い、Twitterの更新を一時期やめていました。(DMやリプライなど一部見逃しているかもしれません。大変申し訳ないです。)
②最近は新サービスを色々考えては潰し開発を進めています。僕も非力ではありますが、開発デザイン勉強しつつ進めています。
③Twitterを止めるのもそれはそれで良くないことだなと実感してきたので、また再開することにしました。色々な方にご迷惑をお掛けしており、申し訳ない気持ちで一杯ですが、出来ることを精一杯頑張っていきます。
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