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大学生の息子たちに伝えたいこと 己の実力を思い知る編

ようやく、春から自動車教習所に通い出した息子たち。

「運転免許を取る気があるなら、大学生のうちがおススメだよ。
学科に実技、試験とかなり時間と手間がかかるし、学割きくし。
学生の間なら、受講料もこちらが負担するよ」

と、私が背中を押したのが大きいのかもしれません。

ようやく、先月卒業検定に合格し、ふたりとも無事に免許を取得することができました。


昨年の今頃、息子たちの免許取得を想定して、ホンダ フリードから中古のスズキ ソリオに乗り替えました。

1年たって、とうとう、機が熟す時が来ました。


先月下旬、上の子から、唐突に依頼がありました。

「免許取得する日の夜に、一般道路を走りたいけど、横乗りしてくれませんか」

え、やる気満々やな?

「夜8時から30分くらいならいいよ」

「今度の日曜日に、高校から仲良い奴2人乗せて、国道沿いのファミレスに夕食食べに行きたいねん。だから」

え、早速友達乗せてドライブ?と思いましたが、ここで頭ごなしに反対してももめるだけなのは、彼が中学の時に学習済です。

「ふーん。まあ、1回、一緒に自宅近辺、ドライブしてみようか」

ということになりました。


結果として、1回目は、前後に初心者マークをつけて、ソリオの操作方法を学び、家の周りを200メートル走っただけで、彼のエネルギーが尽きました。

「助手席に教官と補助ブレーキがないって、こんなにプレッシャーになるとは思わなかった…」

まあ、すんごいのろのろ運転で、私の心臓がビクッとならずに済んでよかったけれど。

「この状態で、友だち乗せてファミレスに行くのはしんどいで。明後日もう1回練習する?」

と訊くと、

「お願いします」

という返事。

2回目は、自宅から約1.5キロ離れた広い駐車場のあるスーパーへ夜行きました。

がらがらの駐車場の端で、数回駐車の練習をしました。

バックモニターがあり、教習車より小さいソリオでも、アドバイスをしてくれる教官がいない状態の駐車に、彼は苦労していました。

私が尋ねると、友人2人は免許を持っていないとのこと。

日曜日の夕食時のファミレスの駐車場内で立ち往生した時に、助けてもらうことは不可能です。

「日曜日の友だちとの夕食は、駅前のファミレスに自転車で集合することにします…」

と、上の子はうつむきながら言いました。

「わかった。
それとね、ひとつお願いがあるんだけど、他人をあなたの運転する車に乗せるのは、初心者マークが取れてからにして欲しい。
誰かを自分の車に乗せるということは、その人の命を預かるということ。
できたら、公共交通機関と自転車、徒歩で、お友だちとは移動して欲しいな」

上の子は、神妙に私の話を聴いた上で、

「わかった。少なくても、来年の秋までは、どんなに近くでも他人を乗せないと約束する」

と言いました。


今月は、2人の息子たちの横乗り指導の日々です。

前後の初心者マークだけでは、国道を走るのが怖いので、「仮免練習中」と貼り紙をしたいです、しかしこれは偽装になるのでしょうか?

生まれて初めての横乗りをして、教官の皆さま、30年前免許取りたての私の車に横乗りしてくれた父と弟たちに心から感謝の念を抱きます。

31年間、人身事故を起こさずに過ごせているのは、皆さまのお力添えがあったおかげです。

こうして、輪廻のように、恩と感謝は繋がっていくのですね…。



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