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最好映画。 165 「ドゥ・ザ・ライト・シング」 1989年。

スパイク・リー 監督がおシャレな「シーズ・ガッタ・ハブ・イット」を作り、次はなんだろうとワクワクしていたところに現れた、原色だらけ、人種偏見ワード満載の暴動映画。現在に至るも稀有な映画だと思います。映画の冒頭、パブリック・エネミー(あえてこう書きます)の「ファイト・ザ・パワー」を丸々一曲、ロージー・ペレスがセットの中で踊りまくる。もう完全に持って行かれます。これは怒りの映画だということが提示された後、ヒリヒリするような雰囲気の中でピザ屋を開店するイタリア人親子と、ムーキー(スパイク・リー演じる)の言葉の応酬が、もうすでにいつ喧嘩になってもおかしくない状態。ブルックリンて、こんななんだ!とか勝手に思いました笑。住人たちの、のんびりした光景も面白くて、メイヤーと呼ばれるおじいちゃん、主人公の家の一階に住むおばあちゃん、いつもパラソルの下で喋り続けるおじいちゃん達。その後のあらゆる映像で真似された、とぼけた人物描写が、実はここにありました。消火栓を勝手に開いてみんなで涼むさまは、本当に楽しげです。撮影のアーネスト・ディッカーソンは暑さという、映像では一番難しい表現をあらゆる手で描写し、編集のバリー・アレクサンダー・ブラウンのリズムだけではない編集、音楽は、監督の親父、ビル・リーがシブーく。やっぱり、ラストは「ブラック・クランズマン」と同じ、今起きていることは、昔と変わっていない、偏見反対、です。オシャレがどうとか、ポップでどうとかいう以前に、観るべき映画だと思います。ドラマのコーナーにあるのかな。


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