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最好映画。210 「カモン カモン」2021年。

マイク・ミルズ監督作品「人生はビギナーズ」「20センチュリー・ウーマン」大好きなので、待ち遠しかった新作が観れて嬉しい限りです。ラジオジャーナリストの主人公が、甥っ子を預かって一緒に暮らした共同生活のあれこれ。静かでゆったりした流れの中で幸せな時間を味わえる芳醇な映画だと思います。妹の息子であるジェシーは10歳。自分の世界をしっかり持っていて、親目線ではかなり変わった子です。いきなり子どもと暮らしてみた伯父さん、ジョニーが戸惑うことは、全父親が体験するであろう、あるあるの連続です。読み聞かせがないと眠れない、突然機嫌が悪くなる、いきなり走り出す、かくれんぼを仕掛ける、トイレに閉じこもる(⌒▽⌒)うんうんて思いながら観ていたら、クレア・A・ニヴォラの「星の子供」という絵本の言葉が凄すぎて、泣けてしまいました。宇宙からやってきた子どもに地球での暮らしの身につけ方をシンプルに語っているんですが、そのシーンが挟まれるタイミングが絶妙すぎででした。「長年理解しようとする 幸せで 悲しくて 豊かで 変わり続ける人生の意味を」。映画の中で、ジョニーは子どもが自分の言葉で未来を語るインタビューをずっと続けています。この部分は本物のドキュメント。「未来はどんなふうになると思う?」という問いかけに答えている子どもたちからは、悲しみも希望も達観した考えもあるんですが、全く絶望を感じさせません。みんな未来に希望を持っていて、このドキュメントだけでも映画になりそうです。出演はジョニーにはホアキン・フェニックス、ジェシーにはウディ・ノーマン。ジェシーの母であるヴィヴにはギャビー・ホフマン。ギャビー・ホフマンが「フィールド・オブ・ドリームス」の娘さん、カリン・キンセラだったって後で知って、より泣けてしまいました。。撮影のロビー・ライアンは「女王陛下のお気に入り」で超広角で城内を撮影して、どこから照明したんだろう?って不思議に思ってたヒト。ジワっとトラックアップするショットを多用するマイク・ミルズ独特のカメラワークは健在で、ローコントラストのモノクロ映像はとても穏やかな気持ちにさせる良い塩梅。デトロイト、ロサンゼルス、ニューヨーク、オークランド、ニューオーリンズでそれぞれ違う味わいの街が匂い出てくる映像でした。音楽はザ・ナショナルのアーロン・デスナー、ブライス・デスナー。ザ・ナショナルとは全く違ったやさしい音楽で、これまた芳醇な雰囲気に奏効していて、心地よかったです。たくさんのやさしいが集まってできてる映画だな〜って思ってるとあっという間に終幕です。また観たいと思います。A24のストアでドローイングブックと星の子供の絵本、リラックスライブラリーでロケハンフォトブック、Spotifyで A24のプレイリスト手に入れてほっこりしております。機会あれば、ぜひぜひヽ(´▽`)/

「星の子供」読み聞かせ「カモン カモン」特別予告

A24ストア「C'mon C'mon: Drawings From the Set by Yann Kebbi」

A24ストア「Star Child Special Edition by Claire A. Nivola」

リラックスライブラリー「finding the film - director scouts for C’mon C’mon」

Spotify プレイリスト「C'mon C'mon Official Playlist」


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