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最好映画。 010 「独立愚連隊西へ」 1960年。
岡本喜八監督の中ではこれが一番好きです。 第1作「独立愚連隊」がなければ成立していないけど、続編ではないところがミソ。こんな邦画あったんだ!という発見に満ちた映画です。軍旗捜索に向かった独立愚連隊を取り巻く陰謀と作戦と、敬意。大人数のキャラクターを余さず描き、悪役もイキでカッコ良いです。仲間の内に敵がいて、敵のスパイが味方のように動く。何よりもはぐれ者の集団が知恵と運で乗り切る行軍の間のたわいない会話が楽しいです。そろばんで何事も決める堺左千夫、いつもそばにいる中山豊、珍しく中丸忠雄が味方っぽい役でハラハラしたかと思えば、中谷一郎の暗躍っぷり、佐藤允の安心感に加えて、加山雄三が年下なのに隊長で勇猛果敢で、敵役のフランキー堺の心意気に笑顔になる、不思議な映画です。セリフは物語を進めるのみに奏功していて、無駄な心情セリフはほとんどなし。でも役者さんがとても楽しそう!複雑な話を切り返しとカッティングで面白く観せる、岡本喜八監督の映画は本当に面白いです。「勲章喜ぶのは子どもだけですよ」「そう簡単に見つかったら軍旗の意味がねェや!」「粋な」が似合う台詞もいっぱい。戦争映画のコーナーにありますよ。
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