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最好映画。203 「キャッシュトラック」2021年。

ガイ・リッチー復活。仏映画「ブルー・レクイエム」2004年のリメイクという触れ込み。現金輸送車にまつわる復讐劇っていうシンプルな話だと思って観始めたらこれが!滅法面白いんです。お話は現金輸送車が襲われて警備員が殺されてしまう事件からスタート。ジェイソン・ステイサムが現金輸送車の警備会社に再就職した初日に、似たような現金輸送車強盗6人をあっという間に片付けて、こりゃ裏があるよねと思っていたら、案の定という展開。わかりにくいところ一切なし。ガイ・リッチーの暗黒物って、ともかくバンバンカット割りして、なんだかよくわからない状況に陥った主人公が弱くても強くてもなんとか生き延びるという印象だったんですが、今回はトーンからして全然違います。まず、カットを割らない。他が見たいのになというこちらの希望を全く無視して、じっとり移動、ゆっくり空撮。これがロサンゼルス?っていうくらい渋い映像。いずれわかってくる主人公の道行を盛り立ててくれます。「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」が割と好きで、ジェイソン・ステイサムはガイ・リッチー物ではマッチョな印象ないんですが、今回は他の映画で見せていたマッチョで冷静沈着で、さらに非情なキャラクターを演じていて、ともかくカッコいい。「マインドハンター」で主人公の頼もしい相棒を演じていたホルト・マッキャラニーがここでも兄貴分ぽくて最高です。スコット・イーストウッドはこれまであんまり印象なかったんですが、微妙な軽さでいいところ持っていきました。ジョシュ・ハートネットが出てくるんですけど、なぜこの役受けたの?っていうくらいの役どころでおかしくてしょうがない(⌒▽⌒)「ゼロ・グラビティ」「キングスマン」の音楽を担当したクリストファー・ベンステッドの低ーい弦楽器がしつこいばかりに迫るし、「アラジン」以降ガイ・リッチーをサポートしている撮影監督のアラン・スチュワートのロサンゼルスらしくない風景といい、オヤジばっかり出てくる男くさい映画です笑 Amazonプライムだから観ちゃおうって思ったら今一番におすすめです。


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