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わたしがわたしを癒す

突然の出来事だった。

知らない人
会ったこともない
話したこともない

女性2人組
(私より少し年上に見えた)

彼女たちの目線の先には
気持ち悪い人がいるような様子だった。

「キモっ」
「何あの人」

何度も何度も振り返る
歩きながら気持ち悪さを確かめるようだった。

彼女たちのイヤ~な物を見るような
「目」を見てしまった。

見なきゃいいのにね。

そのとき私は彼女たちの
真横のATMでチャージをしていた。

体が固まった。

嫌な予感がする。

そう…
彼女たちの目線の先に居たのは。

【私の大切な夫】だったのだ。

夫が立ち止まったのは

写真スポットだった。

どデカいハートにマグネットで日付やイニシャルなど、自由に飾りを作れるものだった。

「チャージして来るね」
と言ったけど、

もしかしたら聞こえてなくて
そばに私がいると思ったのかな?

「何あれー!可愛い」
とか、独り言を言っていたのかな?

夫が何を思い、何を口にして、
どんな飾りを作っていたとしても、
それは夫の自由よね。

それを見かけた女性2人組が冒頭のような
聞きたくない言葉を吐き捨てていた。

悲しかった。
怒りもあった。

とっさに
「何なの?」と直接、
女性2人に近づき文句を言おうかとも思ったけど、
言っても無駄な気がした。

心の中で文句を言った。

どんなに相手に怒っても、
悲しいという気持ちは消えない。

もしかしたら違う人のことだったんじゃない?
とも思ったけど、そこには夫しかいなかった。

すぐに気持ちを切り替えて忘れられたらいいのにな。

やっぱり直接、怒りをぶつけても良かったのかな?
直接、文句を言ったら気が済んだのかな?
と、アレコレ考える。

モヤモヤする。。。

重い感情が残った。

散歩をしたりお茶をしたり、
ランチや買い物をして気を紛らわしてみる。

…残念ながら、波のように繰り返し繰り返し思い出す。

あのイヤな物を見るような目線
イヤな物を見たときのような言葉
何度も振り返る姿

繰り返しおそってくる。

翌日になっても思い出してしまった。
これは避けたいパターン。

なので、書き出した。

感情のアウトプット。

誰にも見せない、
言わないから好きなように書きなぐる。

そして、自分に寄り添う。

今までは、
イヤな感情を
きれいな感情に書き換えることが多かったし、
それが正しいと思ってきた。

今は違う。
「間違ってないよ。」
「イヤだったね。」
「キライでいい。」
「悲しかったね。」
「辛かったね。」
「ケンカしなかったね、えらい!!」

徹底的に寄り添う。

どんな感情も無視しない。

自分に寄り添って、胸に手をあてて目を閉じた。

悲しみが癒えるまで何度も寄り添うと決めた。

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