ナイスプレー!その①
たまーに凹んだりした時に、自己評価を回復するために思い出すエピソードがいくつかある。
1つ目は某花火大会での出来事。
花火を観ながら飲んでいて、小便をしにトイレへ行った時のこと。
たいしたことのない花火大会だったので、トイレは普段から公園に常設されているもののみで小便器3こ、大便所2こみたいな構成。
トイレに行くと、私と同様の酔漢が5名ほど並んでいた。
並んですぐ、私の後ろから、
「ママー、もう我慢できなーい」
「あと少しなんだから我慢しなさい!」
振り返ると、5歳くらいの少年とママが立っていた。
少年、顔がもう完全にギブ状態で、腰を曲げた変な角度で立ってるしw
「ママー、だめえ。もうだめえ」
「おしりの穴をギュッってするの! ギュッって!! 男の子でしょ!」
悲鳴に近いママの声。少年の決壊が間近なのは明らかだw
ちらっとトイレを見たら、大便所は2つとも空いていた。思わず、
「おかあさん、大は空いてますよ。並んでる必要なんてないすよ」
と声をかけたら、おかあさん、
「でも、皆さん、並んでらっしゃるから。。」
と申し訳なさそうに言う。
「いやいや、息子さん、もう限界っしょ。そもそも空いてんだから、誰も横入りなんて思わないですよ」
「で、でも。。」
私もたいがい酔ってたんで、
「はーい、すんませーーん、緊急車両が通りまーーす、お子さんうんこ漏れそうなんで、皆さーん通してくださーーい!! すんませーーん!」
並んでたガテン系ぽいオジサンの一人が、
「そりゃやべーだろ。大は空いてんぞ。はよしーや」
おかあさん、「すみません、ありがとうございます。ありがとうございます」言いながら、本当に嬉しそうに息子と大便所へ消えていきましたよ。
我ながらナイスプレー!
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2つ目は、某お祭りで主催者がお菓子を投げて、それを集まった人たちで拾い合う、というイベントでの出来事。
私ら中年夫婦が二人、童心に帰ってガチでお菓子を拾いまくり。いやー、年齢をわきまえた節度ある行動とか、そんなの全然関係ないすからw
て、配られるお菓子は、チロルチョコだのマルカワのガムだのうまい棒だのおつまみセットな小袋だのそんなのばっかですが。
イベントが終わって帰ろうとしたら、♂6歳♀4歳なおこちゃまを連れて背に赤子を背負ったお母さんがふと目に留まり。お母さん、ドすっぴんで髪型や恰好からもカツカツな生活がうかがしれる感じ。で、6歳4歳な少年少女が、
「うう、1つも取れなかった。。」
「お菓子、ほしいよう」
とお母さんに顔を歪めて訴えながら、マジで涙流してんの。
うあやっべ、こんなピュアな涙、見たの初めてかも。
「ボウズ、お菓子、取れなくて悔しいか。そりゃ悔しいな。これをバネに、しっかり勉強して日本を動かすような人間になるんやで!」
と謎の激励をしても良かったのかもしれないけど、さすがにねえ?
「おっちゃん達、お菓子取れたけどホントはいらないからあげるわ!」
と少年たちにあげようとしたら、少年少女は戸惑ってお母さんを見つめ。
おおー、「知らん大人から物をもらうな」ってちゃんと教育されてるのねー。
「ええ?! ホントにいいんですか??」
と嬉しそうにお母さん。
「いや、いいすよ、いいすよ。魚を釣りたかっただけで、食べたかったわけじゃないんで」
と謎の例えをしながら、少年少女へバラマキw
もうね、この時の少年少女の狂喜乱舞様がすごかった。うまい棒1本だけかと思ってたら、えーチロルう、えーマルカワ~、うあーなんか小袋もいっぱいあるースゲー!! オイオイオイ、そこの中年のおまえら、人のふりしてるけどほんとはえびす様なんやろーー!
的に、いつの間にか少年少女の悔し涙が嬉し涙になっててね。
子供らのあの狂喜乱舞な様を思い出すと、
我ながらナイスプレー!
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