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特許を他社に使ってほしいとき
【稼ぐ経営者のための知的財産情報】
弁理士の坂岡範穗(さかおかのりお)です。
今回は、「特許を他社に使ってほしいとき」を書きます。
良い特許を取得したけれど、自分の手に余るから他社に使ってもらってライセンス収入を得たいと考える人は一定数いらっしゃいます。
しかし、実際は他社に使ってもらうということ自体が難しく、なかなか思ったとおりに進まないといったことが起こりがちです。
実際、弊所でもライセンスありきの客さんには、費用倒れになることが多いですよ、人生の記念にしかならないですよと忠告しています。
とはいっても、何とかならないかと思うのが人の心ですので、少しでも可能性のある方法を探っていきたいと思います。
先ず、100%の確率といってよいくらいのダメな場合を説明します。
それは、その業界の大企業に売込むことです。
例えばですと、アクセルとブレーキペダルとの踏み間違いを防止する装置の特許を、トヨタ自動車などに売込むことです。
他にも、ゲームコントローラーの新たな仕様をソニーに売込むなどもあります。
これらの例は全く相手にされません。
理由は、トヨタ自動車やソニーなどは部署数や従業員数も多く、どこかで同様の開発をしていたり、誰かが同様のアイデアを持っていることがあるからです。
そんなときに、他人のアイデアを聞いてその後に同様の商品を販売したら、その他人とのトラブルに発展します。
例外はあるでしょうが、このような大企業に売込んでも成功することはないと考えた方が良いです。
また、運良く売り込めても、結局はその商品は作ってくれずにオプション扱いであなたが納入してといわれることもあり得ます。
そうすると、これは勝手な予想ですが、販売価格の3割とか4割程度の価格で納入してといわれ、さらに大企業の品質基準をパスするくらいの厳格な品質が求められます。
また、納期も厳守となり、結局は忙しいだけで儲からなかったとなりかねません。
ということで、売込むなら中小企業が良いと考えます。
中小企業なら、新規製品のネタはいつでも探しているところがあると思います。
また、大企業であれば採算が取れないような、売上げが数億円しか見込めない商品でも参入してくれそうです。
特に、その中小企業の社長と知り合いになっていれば話をしやすく、その是非についてもすぐに回答が得られやすいでしょう。
そのとき、御社の技術力と販売ネットワークを使って、こんなところに活用できそうと提案することも必要ですね。
この技術を使えば、御社製品が競合と差別化できて、競争力がこんなにも上がりますよといった提案も有効でしょう。
このとき、最も可能性が高いのが、自分が既に商売をしていて、同じ業界の他社に売込むことではないでしょうか。
この特許を使えばかなりの商売ができそうだが、自分の仕事もあって手に余るというとき、すこし規模が大きな同業他社に言えば、利点も知り尽くしているため効果的な提案ができそうです。
さらに、試作品くらいは自分で作れることが多いと思うので、その試作品でより効果的なプレゼンができますね。
ここで、可能性をさらに高めるには、自社よりもワンランク上の会社を狙うことでしょうか。
あまりにもかけ離れていると、そもそも人脈自体が築けそうにもありませんし、話しも本気で聞いてもらえなさそうです。
逆に、最も可能性が厳しいのが、いわゆる主婦の発明といわれる部類と思われます。
こちらは、図面が書けない、試作ができない、人脈がない、資金がないといったことが予想でき、実用化にはかなりの努力が必要かなと思っています。
いかがでしょうか?
この記事が御社のご発展に寄与することを願っております。
※「起業家応援プラン」として、18月以内に起業された人を対象に、初回限り特許出願の費用を半額にして、残りの金額を成功報酬に振り替えるという案をリリースしました。
条件は法人であること、事業性が見込めること等です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d55e74218853350bb0487e2aa307b2ab8a36f113
但し、こればかりやっても私が儲からないため、年間6件に限定する予定です。
ご興味のある人は下記リンクからお問い合わせください。
坂岡特許事務所 弁理士 坂岡範穗(さかおかのりお)
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