見出し画像

第5回 台湾人は投資へのハードルが低い 株式/最低賃金/賃上げ/TSMC

タイトルの通り、台湾人は投資をしている人が多いです。

台灣證券交易所(TWSE)が発表している2024年12月時点の年齢別の証券口座開設数をみると、20代から50代までまんべんなく分布しています。台湾では18才から口座開設ができるようですね。

台灣證券交易所統計より

台湾の2024年12月時点の人口は2340万人のため、口座数の人口に対する比率は50%を上回っています。多いな

どうして投資がここまで普及しているのでしょうか。一説には、給与水準の上昇ペースが遅いことが要因とされています。2025年の最低賃金は28,590台湾ドル(約13万6000円)で前年から4%上昇しました。

中央社(2024.9.4)より

もちろん最低賃金なので、実際の給与は、それを上回っている人がたくさんいますが、賃上げのペースはたしかに、遅いようにもみえますね。物価も上がっていると言われていますし。

そんな背景もあり、台湾人は、家や車を購入するため、将来老後のため、旅行にいくため、生活を豊かにするためといったモチベーションから、投資や副業をして、本業以外からの収入を得る人が多いです。

話がそれますけれど、2024年訪日外国人のうち、台湾が3位だったとの報道がありましたね。どこにそんなお金があるんだと思っていたら、投資が一役買っていたのかもしれません。

JNTO(日本政府観光局)の「訪日外客数(2024年9月推計値)」によると、日本に来る外国人観光客で多い国は1位が韓国、2位が中国、3位が台湾であった。5位には香港も入っており、日本に近いアジア圏からの訪日が上位を占める結果となっている。

ELEMINIST(2024.11.26)より

定期預金、貯蓄型保険、基金、株、ETF、先物取引、債権、為替取引、不動産、金などの投資対象があるなかで、株は人気が強いみたいで、人気銘柄の証券コードは株投資をしている人ならほとんどの人が心得ているみたいですよ。台湾を代表する半導体企業「TSMC」の2330とか。

TSMCといえば、今日1月16日に法人説明会(決算説明会)を開きましたね。TSMCの動向は台湾経済や市民のおサイフ事情に大きく影響するので、台湾でもテレビや一般のウェブニュースでも大きく取り上げられます。それを見る人も多いので、台湾の皆さん投資に対するリテラシーが本当に高いです。

報道によると、TSMCのトップ魏哲家は、AIアクセラレーター向けの売上は2024年に倍に成長したが、2025年はさらに倍増すると予想し、顧客の成長を支援するために資本の投資は過去最高となる、380億から420億米ドルに達すると話しました。

眾所矚目的台積電法人說明會登場,董事長暨總裁魏哲家釋出正面訊息,他表示,AI需求強勁,AI加速器營收在2024年成長超過2倍後,2025年可望再倍增;為支持客戶成長,台積電資本支出將創新高,達380億至420億美元。

中央社(2025.1.16)より

日本については、熊本の第1工場が昨年末に量産を開始し、第2工場に今年着工すると発言しました。

魏哲家指出,台積電在日本熊本的第1座特殊製程技術晶圓廠已於2024年底開始量產,第2座廠將於2025年開始興建工程。

中央社(2025.1.16)より

半導体の受託製造世界トップのTSMCだからこそ、その言動一つ一つに産業界や投資家から注目をされています。

僕個人も投資を始めるべきかなぁと考えたこともあり、友人のすすめで口座は開設しましたが、結局なにもせずほったらかし。なんだか今後もあまり手を出す気配がありません(笑)どーしてだろ

いいなと思ったら応援しよう!