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伸二さんがいた5年間(2024/9/5)

まだ今シーズン負け無しが続いてるときのとあるブロクで「小林伸二にクラブがぶっ壊されたからな」というニュアンスのコメントを見つけまして。見つけた当時は「そんなことねえだろ」と若干憤慨したんですが、まあよく考えてみればよかったのは初めの2年間だけで、あとはひたすら下降線だったんで、そう言われても仕方ないかなとも思うようになりました。とはいえ、一面的で雑すぎるくくり方やなとは思いましたが。

スポーツダイレクター兼監督でスタートした2019年は、確か編成にはほとんど関われなかった、という話でしたね。それでも開幕ダッシュで始まり、夏頃少し落ち始めたら補強で持ち直し、最終的にはJ3優勝で終わりJ2昇格となりました。今でも語りぐさになる「最下位からの優勝」ですね。翌2020年は開幕2戦くらいで長い中断期間に入り、そこでチーム構築を進めた結果、9連勝などで一時はJ2首位になるほどの快進撃。選手に力があったのは間違いないと思いますが、おそらくは長かった中断期間の影響で試合スパンが短くなり、相手に対策されないうちにどんどん勝っていったのが大きかったんだろうなと思います。対策され始めたであろう頃には勝ち点を積み上げられなくなり失速してしまいましたからね。

2021年以降はひたすら苦しい期間となってしまいましたね。2020→2021のオフシーズンに大量に主力選手が抜けてしまい、それが補えないまま再びJ3に降格。2022年には監督を退きスポーツダイレクターに専念するも、2023年含め、監督の特性と編成のミスマッチを感じさせるチグハグさは最後まで解消されず。2023年途中で監督との兼任に戻った際に「ここまで乖離しているとは思わなかった」というニュアンスの言葉を述べたことが印象的でした。結局、強化部という立場では力を発揮することが出来ませんでしたね。あまり向いてなかったんだろうな、と言わざるを得ませんでした。

まあこんな感じで、最終的には良くない形のまま北九州を去ってしまったわけですが、良くないものだけだったとは自分は思わなかったんですよ。一つは育成組織の充実で、U-12の創設をはじめとして、ユース・ジュニアユース世代のリーグカテゴリーアップ、ユースからトップチームへの昇格などは大きな功績の一つと捉えていいと思います。あとは、選手の目利き自体は確かなものだったと思われ、今年2024年の好調を支える「大卒2年目」の選手たちは伸二さんを筆頭に積み上げてきたものです。2019年の途中補強で獲得した選手たちもことごとく当たりでした。監督業から離れてスポーツダイレクターに専念してからの実績は必ずしも芳しくはなかったですが、「見る目」は確かだったのです。

小林伸二さんは2024年途中から栃木SCの監督に就任しましたね。それ以降、自分もつぶさに見ているわけではないですが、伸二さんや栃木SCの選手たちの言葉を読む限りは「変わってきてるなあ」と感じます。なんとか今年は残留してもらって、ギラヴァンツ北九州も昇格して、ぜひJ2で会うことができればいいなと願っています。

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