アレを求めて倉敷、美観地区へ【弾丸18きっぷ旅】
夏休みを懲りずにまた追加で取得して、18きっぷ1回分と共に一人旅に出かけた。
目的地は尾道なのだが、どこか途中下車をしたいなと地図を見ていて思い出した。
そうだ、アレを食べに倉敷に行こう。
そしてアレを買いに行こう。
以前倉敷に行ったときに別の店でアレを食べたが、次こそはあそこでアレを食べたい、と心に決めていたので、朝に立ち寄って朝ごはんをアレにし、以前買ったアレを最近使い切ってしまったのでまた同じアレを買おうという狙いで倉敷美観地区に弾丸で立ち寄ることにした。
アレだらけの匂わせな文章はあれだし、引っ張るほどのあれでもないが、最後までお付き合いを。
青春18きっぷ旅恒例の夜明け前に大阪を脱出。
旅のお供はいつものチェ・ゲバラのマグではなく、デヴィッド・ボウイの映画のチラシをブックカバーにした単行本。
いい感じである。
ちなみに、今回の旅のお供に選んだ小説は、森見登美彦の「夜行」である。
尾道が出てくる小説を選ぼうと思って「尾道 小説」でネットで検索したら出てきたので、興味本位で読むことにした。
森見登美彦は私の好みではなさそうな気がしていてこれまで一度も読んだことがなかったが、読んでみて私の勘は当たるなと思いつつ、車中でサクッと気軽に読み終えることができて、尾道の(奥飛騨も出てきて嬉しかった)旅の情景が楽しめたので、たまにはこういう本もいいなと思った。
(アニメの表紙があまり私の美意識に合わないのでボウイでカバーした。)
倉敷駅には9時半に着いた。
倉敷は、知る人ぞ知るマスキングテープ発祥の地なので、駅もマスキングテープをモチーフにしておしゃれである。
倉敷駅から15分ほど歩くと倉敷の美観地区に着く。
夏休み期間中とは言え、平日なので、朝は人が少なくて落ち着いて歩くことができる。
アレの店が10時開店なので、それまでの間、少し美観地区を散歩。
ところで。
なまこ壁をご存知だろうか?
私はこれが大好きなのである。
以前倉敷で見て大ファンになった。
壁のファンって何?って感じだが、デザインが好きなのである。
なまこ壁とは、土壁に平たい瓦を並べて貼って、その目地に漆喰をたっぷり塗り込んで、漆喰がこんもりと厚みがある形状となり、それが海のなまこ(海鼠)に見えるからそう呼ばれている壁のことである。
私は、なまこ部分のボリュームと、瓦のモノトーンの色味やデザインがモザイクっぽかったり、タイルっぽかったりするので好きなのである。
そのなまこ壁は日本で数か所しか見られない貴重な壁で、倉敷美観地区の見どころの一つだと私は思っている。
さて。
なまこ壁についてお勉強していただいたところで、いよいよアレを食べに行く。
岡山と言えば桃。
私の好きな果物ランキングで、常に安定して上位なのが桃。
先週は和歌山で訳ありの桃を買ってきたが、今日は岡山の桃をいただきに来た。
アレの店とは、倉敷で超有名な「くらしき桃子」というスイーツ屋さん。
前回は長蛇の列で諦めて別の店で桃のパフェを食べたのだが(しかもその後別の店で桃を中心としたフルーツのアフタヌーンティーを食べるという暴挙に出た過去。)、今回こそは桃子で桃を食べたい。
近くに3店舗あるのだが、一番空いていた倉敷本店を選んだ。
空いているというか、誰も並んでいなかったので、開店と同時に無事1番の番号札をもらい、10時に入店。
急いで「まるごと桃パフェ」をオーダーした。
そして、写真を撮った時間で検証したところ、
10時に入店と共に注文し、
10時9分に桃パフェが来て、
10:10まで撮影をし、
10時14分に平らげた写真を撮影していた。
手際が良すぎるし、テンポが良すぎるし、1870円もするパフェを一瞬で食らい過ぎた私であった。
4分で1870円が消えた魔法。
朝ごはんにかなり贅沢なアレを食べて、幸せいっぱい。やはりこのご時世、人気店の店内で食べるには朝一で入店し、他の客の追随を許さず4分で食べ終わるに限る。
もう倉敷での用事を半分終えた私は余裕の笑みである。
次は倉敷限定のもう一つのアレを買いに急ぐ。
ちなみに、「くらしき桃子」退店10:16であった。(サラリーマンの昼食並みのスピード)
2つめの、どうしても買い足したかったアレとは、マスキングテープのなまこ壁デザイン。
マスキングテープのブランド「mt」はよくLOFTや文具店で見かける人気ブランド。
マスキングテープとは、倉敷にあるカモ井加工紙という工業用テープの専門メーカーが、工場見学に来た女性からのアイデアから2007年に工業用品ではないかわいい文房具として販売し始めたのがマスキングテープの始まりらしい。
今や、マステと略されている人気者で、おしゃれなデザインがめちゃくちゃあるから、私も大好きなのである。
もう私は何かにつけてマステを貼るし、あちこちでマステを買う。
そんなマステの聖地「如竹堂」に入り、日本中のマステが集まる中、私は「なまこ壁」デザインのマステに一直線。
マステ好きとなまこ壁好きとしては何としても手に入れたい代物。
買いたいアレだけを手にレジに向かいサクッと買って、サクッと店を出た。
大満足。
以前倉敷をゆっくり観光し、卵かけごはんの名店で食べたり桃パフェから桃アフタヌーンティーなどなどを思う存分楽しんだため、今回はアレとアレだけにしておこう。
もう倉敷でやり残したことはない。
さて、尾道に向かおう。
早歩きで倉敷駅に戻ることにした。
そして、倉敷を10時51分に出発する電車に間に合った。
1時間20分という短い時間の中で、アレを食べてアレを買えて、十分すぎる弾丸倉敷途中下車。
出発してすぐに、みたらし団子と桃のゼリーも買えばよかったなという後悔も残しつつ、それは次の倉敷旅の宿題にして、今回の真の目的地へと向かった。
久しぶりに旅の話、続く…