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現行シビックタイプR 「FL5」に 試乗

FK8(一個前の型)オーナー目線での、 FL5インプレッション



これまでは、メディアの情報を見るだけ・想像するだけだった新型シビックタイプR ” FL5” 。
先日(といっても昨夏ごろだが)、たまたまディーラーの担当さんに勧めていただき、試乗することが出来た。
試乗の少し前の時間まで、愛車FK8でドライブしていたこともあって、比較もし易かったので、今回の自分の覚え書きも兼ねて書いてみたいと思う。

新型CIVIC TYPE R ワールドプレミア  本田技研工業(株)




それではざっくり、インプレッションの要点をまとめ


1. マニュアルシフト(タイプRはMTのみ)の操作感、ドライブフィールに
 この車特有の「マイルド」さ(上質感)があって、とても乗り心地が
 良い。


2. シフトノブが縦長の形状で、とても握りやすく、扱いやすい
 (以前乗ってたDC2インテグラタイプRと同じ。ただ同車は、
  より高級なチタン製だった)。
 ちなみに、私のFK8は “ 前期型 ” のため、シフトノブはアルミ製の
 「球形」。


3. シフトの台座まわりに貼られた「金属製のパネル」に手が触れた時、
 初夏(6月末)だったがちょっと冷んやりした
 (タイプR特有の、金属製シフトノブに触れた時と同じ感じ)。


4. 足回りは、路面に合わせた動きの細やかさと上質さを増したが、
 一般道を走っていても少し跳ねるのを感じられた
 (デフォのスポーツモード)。


5. +Rモードにすると、「スピーカー」からのエンジン音の演出が凄い。
 ブリッピングシフトダウン時にも、それに合わせた音がする
 (エンジンを回すともっとデカい音に)。


6. フロント視界が、全域180°の視界が広くなったように思う
 (後方の視界は、相変わらずやや狭め)。


7. 運転席から、ボンネットのターボダクトがほぼ見えなくなった
 (ダクト穴の方向が逆向きになったため)。


8. シフトインジケーターにニュートラル表示が追加された(Nの文字)。
 これは旧型のFK8には無くて非表示。


9. 液晶画面がより高精細に、一画面の表示情報量も多くなった
(ちなみにタコメーターは左端に縦並び、燃料計は右端に縦並びの表示)。


10. 「アイドリングストップオフ」(A-OFF)ボタンが無くなった
 (最初、運転席周りのどこにあるのか探しまくった)。


11. アクセルオン時のドッカンパワー感は、若干FK8の方が上かも
 (馬力は10馬力アップだが、重量増のせいか)。


12. 運転に慣れてくると、ドライブ中のフィーリング全般が、FK8にとても 
 よく似ていると感じた
 (エンジンが改良されたとはいえ、同型だからか)。


13. ステアリング(ハンドル)は高級な起毛タイプ「アルカンターラ」巻きに
 なった。形状はよりシンプルに、若干細目の握りに変更
 (私は、FK8の太めのステアリングや凝ったシェイプと握り心地、
  本革巻きの感触が、納車当初から好み)。


14. ダッシュボードから下のレイアウトはラグジュアリー感・豪華さを増し  たが、金属製の空気孔が全面に真っ直ぐ貼られた感じのレイアウトに
 なったため、コクピットのレーシーさはFK8の方があるように思う。


まとめ


数年前、FK8の試乗の際は突然の機会だったし、一見さんの所感しか持てなかったが、今回は数年来FK8に乗ってるオーナー目線から、冷静な視点で乗り比べが出来たように思う。

Fun To Drive,Honda! CIVIC TYPE R(旧型 FK8)   本田技研工業(株)


ちなみに、現代のターボエンジンのタイプRの特徴として、NA(ターボでない、自然吸気エンジン)時代のタイプRを知ってる人たちが皆口を揃えて言うように「“タイプR”の割には随分大人しくて、高級セダンみたいな乗り味になったな」という印象が、乗り始めの印象としてはあった。それぐらい車のキャラクターがガラッと変わったということだ
(ただしこれは、ボディ剛性の大幅な進化、電子制御による足回りの精密化、ホイールベースやトレッド幅のワイド化、年々厳しくなる騒音規制対策の成果によるもの)。


個人的には、FK8のルックス・フィーリングがともに好みだが、
デザインの違いはそれこそ個人の好みであり、
FL5とFK8のデザインの違いは、ある意味「好対照」とも言える。
総評として、 FL5は正常進化でさらに高性能化を遂げ、上質感を増した
とても素晴らしい車だった。
さすがはHONDAスピリット!


車に限った話でなく、愛着を持って長く所有するということは、
見た目のデザインの好み、商品の背景に拘りを持つということが
とても大事だということが再確認できたし、
今後のHONDAにもさらに期待できると思える試乗だった。



今後の国内車メーカーに期待したいこと



最近ではEVも、充電インフラの整備という難題や、冬季のバッテリー性能のダウン・経年による大幅劣化という問題が浮き彫りとなり、評価は見直されつつある状況にある。
エンジン技術というものは、長い歴史があって新規参入者が一朝一夕で真似できるものではない、日本伝統の技術・お家芸の真骨頂だ。


そういう面からも、日本の車メーカー各社にはぜひ、これまでのエンジン技術をそのまま流用できる「水素エンジン」の実用化を現実的な視野に、大きく発展させていってほしい。
ホンダは現在、カワサキ・スズキ・ヤマハと4社の連携で「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合」を設立、トヨタもカローラで液体水素を燃料とし、スーパー耐久富士24時間レースに参戦してますからね。
環境対応にもバッチリだし!

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