中島みゆきと荒井由美
* 2011年に他のブログに書いたものの転載です。
言わずと知れた日本が誇る二大歌姫である。私はミユキストでありユーミンファンであるので、このお二方の楽曲は30年以上も聴き続けている。デビュー以来休むことなく第一線で30年以上も疾走しつづける二人は日本のフォーク界、ニューミュージック界、J-POP界(時代によって言い方が変わっていった)の至宝と言っていいだろう。
この二人には大きな共通項が2つあり、それがこの二人を他の追随を許さない存在にしていると思う。
1つ目は「極めて高い少女性」である。二人とも歌詞がすばらしいのは言うまでもないことだが、その歌詞の根幹をなしているのがこの「少女性」である。もう少し詳しく言うと「人間が少女時代の一時期にしか持ち得ない高い感受性」を持って、それを歌詞にする能力が極めて高いということ。中島みゆきの「ファイト!」や荒井由美の「ベルベット・イースター」の歌詞は大人でも子供でもない「少女」だけがこの世界を描写できる。そんな楽曲をこの二人は30年以上もコンスタントに生産しているのは驚異的だ。ただし、二人の違いはその”住んでる所”だろうか。中島みゆきは地方都市のやや暗めの高校生、荒井由美は都会のクールな高校生。でも根底にある「少女性」は同じ、表現方法が違うだけ。
そしてもう1つが「完成度」だ。この二人は70年代半ばにそれぞれデビューを果たすが、簡単に言うとその時点で既に「完成」されていたと言える。極論すれば中島みゆきの唄はすべて「時代」の、そして荒井由美の唄はすべて「ひこうき雲」の派生クラスだ。それくらいそれぞれのデビュー曲の完成度は高い。上記の「少女性」の表現方法、人生での立ち位置など、すべてが既に表現されている。そのため、今聴いてもまったく色あせない魅力に溢れている。
ちなみに私のFavoriteは中島みゆきなら「寒水魚」、荒井由美なら「MISSLIM」。
問題はお二方とも50才半ばを過ぎ、還暦が見えてきたこと(笑)。
どう考えてもこの二人の後継者がすぐに出てくるとは思えないのですよ。。。
*文中あえて荒井由美と書いたのは、やっぱり荒井由美名義の楽曲のほうが好きなので。どうしてもねえ。