大きな総合病院で自然派のお産?!
私は西洋医学や薬のアンチではないが、最低限必要な時に必要なだけ医療機関にお世話になりたい派である。医者に滅多に行かない私が、お産を2回とも大きな総合病院を選んだ理由とは。
2020年:水中分娩を希望した
長女を出産する2020年、色々調べた結果、私はお産に対して下記の希望があった:
薬剤で誘発はせず、赤ちゃん自身の「産まれたい!」タイミングを尊重したかった。
自分が海や水が好きなので、プールで出産する「水中分娩」を経験してみたかった。
初めてのお産だったので、万が一緊急帝王切開になっても移動時間を最短にしたかった。
できれば最低限の医療介入で産みたかった(薬や手術は極力避けたい)
できれば痛みは軽減したかったので、無痛分娩を希望していた。
たまたまではあるが、自宅から通いやすかった総合病院が日本赤十字だった。ご存知の方もいると思うが「できるだけ自然」のお産と母乳育児を推す病院である。
上記で1から4までは日赤で揃っていたが、無痛分娩は行っていないと言われた。ただ、やっぱり手術室やその他設備が整っているところがいいと判断し、麻酔無しの水中分娩を行う気満々で予定日を待った。
余談だが、私はまずまずの病院嫌いなので、海外で流行り始めている自宅プール出産や、こじんまりとした産院での出産も検討した。なんなら海に行って産むのも憧れた。
結局、私のリスク回避型思考で、手術室への距離の短さを優先した。
2020年:希望は叶わず
水中分娩に興味を持った最大の理由は「なんだかチル」な感じがする、というイメージもあったが、水が好きなのと、赤ちゃんにとって穏やかなお産であるイメージが強かったからだ。
赤ちゃんは、空気に鼻が触れることで初めて呼吸をする。
水中分娩をすると「羊水」から「プールのお水」に移動するだけなので、なんと分娩後も、水から出してあげるまではエラ呼吸ならぬへその緒から酸素を取り入れている!
穏やかに水中で目を開けたままボケッとしている水中分娩の赤ちゃんの写真をネットで見ては「えーこれ見てみたい!」と好奇心が先走ったものだ。
オチは?
先に破水したら、その時点で水中分娩はできなくなる。
はい、長女のお産は破水から始まった。笑
2022年:水中分娩希望(再び)
水中分娩が叶わず、1回目のお産はただの痛い自然分娩だったにも関わらず、お産自体はポジティブな体験だった。なので、長男出産時は迷わず同じ病院にし、懲りずにまた水中分娩の希望を出した。
と臨月以降は毎日祈っていた。
が、結局別の要因で水中分娩は叶わなかった。とは言え、長女出産時よりも最低限の医療介入で済んだ。(再び麻酔なしだったが。。。いたた)
思ったこと
特に長男出産の際、妊娠中の経過は順調だったにも関わらず、最後の最後に「リスク有り」の出産に変わった。リスクが少しでもある場合は、水中分娩はできなくなる。
実はそのリスクのために管理入院をした。その間、義理の母(イスラエルで産科と仕事をする遺伝子科の科長)にも事情を説明し、贅沢ながら常にセカンドオピニオンをもらっていた。
今、落ち着いて振り返ると面白い現象が起きていたことに気付いたのである:
入院2日目:日赤「促進剤は今日これまでにして経過を待ちましょう」vs 義理母「促進剤もっと増やしな」
入院3日目:日赤「今日は促進剤お休みにしましょう」 vs 義理母「促進剤続投か帝王切開の希望を出すべき」
入院4日目:日赤「入院2日目と同じことをして経過を待ちましょう」 vs 義理母「帝王切開した方がいい」
入院5日目……
ちなみに義理母は、病気になっても医者や薬に頼らず1週間でも様子を見るような人である(決して医療介入が好きというタイプではない)。
なのに、上のような対照的な意見!
私は思ったのだ。面白いがな、大きな総合病院でのお産を選びながら(いや、選んだからか?!)結果的に介入の少ない、自然派お産ができた。
もし、別の病院だったら?
もしイスラエルで出産していたら?
私はほぼ確実に帝王切開になっていたかもしれない。(帝王切開は回復が経膣分娩に比べて長いので回避したかった)。
もはや母子共に元気なお産ならなんでもいいとは思うが、
結果的に望み通り(?)だったことが奇妙で面白かったので、忘れる前に綴ってみた。
そして思ったのだ:必ずしも自分の持つイメージで物事決めつけずに色々検討するものだな、と。
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