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断捨離のコストを考えてみた

年末年始、大掃除をする人は多いと思う。ゴミが回収される日、いつもより多くのゴミ袋が道端に並ぶこの時期に「断捨離のコスト」について思うことをまとめてみた。

「せっかくなので」無料でもらうモノたち

駅前でたまにもらえるポケットティッシュから、化粧品やファッションブランドがやっている「◯◯以上でプレゼントがついてくる」キャンペーンまで。

今の生活で私たちは「使えるもの」または「使えそうなもの」をもらう機会がたくさんある

うちの母はスタバでテイクアウトをすると、必ず紙袋に入れてもらっては、丁寧にその紙袋を捨てずに「紙袋コレクション」に追加して将来の再利用のために取っておく。(この数、計り知れないので実家は紙袋だらけ)

私は数年前から、このような「モノたち」を惰性で受け取らないようにしている。

持つコストや捨てるコストを考えると、無料でもらっても、却って高くつくことが多いからだ。

持つコスト

賃貸に住んでいても、持ち家に住んでいても、1平方メートルのスペースの「価値」を知っておくのはいいことだと思う。簡単でいい:

家賃・ローンの支払額 ÷ 物件の面積 = 1平方メートルの価値

すると、各平方メートルの「月額」が割り出せる。当然、12で乗じれば年間コストもわかる。我が家は大体一月の1平方メートルの「価値」が ¥3,500だ。年間で ¥42,000。

これにピンと来ないなら、仮に、レンタル倉庫で1平方メートルくらいの台車を使用するコストで考えるとわかりやすい。場所やプランにもよるが、年間 ¥30,000ほどかかる。

そう考えると、モノを増やして「持つコスト」が見えてこないか。私は惰性で貰ったものに1円も使いたくない。

捨てるコスト

粗大ゴミや特殊なモノでない限り、大抵の「モノ」は自治体のゴミ回収の方法やスケジュールに沿って無料で出せるのが我が国の特徴だ。

お隣の韓国やアメリカでは量り売りならぬ、ゴミの「量り捨て」(生ゴミ)を始めたが、日本は未だに幾らでも無料でゴミが出せる国だ。

これ、本当に無料なのだろうか?

  • 令和2年、我が国の一般廃棄物の一人当たりの排出量は1日900グラムだった。なので一人当たりのゴミの年間排出量は330キロほどか。

  • ゴミ処理の経費は総じて21,290億円だったので、日本の人口(おおよそ1億2千万人)で割ると一人当たり¥17,700税金からゴミ処理用に使われている。(環境省HP

これくらいいいよって?
(私の)問題は、捨てることだけを考えていないところにある…

捨てずに手放すコスト

私はモノを捨てると、なんだが悲しくなる。使い捨ては便利だが、資源のことや、燃やした時の環境汚染を考えてしまう。

さらには、おもちゃや子供服、ハイブランドのモノなど、状態が良くてまだ使えるものが燃やされるのも何か「もったいない」「悲しい」と思う。

なので以下のことにすごく気を遣っている:

  1. できるだけ持たない(買わない・貰わない)

  2. できるだけ捨てない(長く使えるものを入手するし、使えなくなった・使わなくなったモノは譲渡したり、メルカリで販売している)

  3. できるだけ地球にも捨てない(モノを入手するなら、長く使える相当気に入ったものを買うか、中古品を買う)

だが、言わせてほしい。これ、楽ではない。

  • 使えなくなった子供の服や家庭のモノはゴミ箱にポイっと捨てる方が断然楽だし、時間がかからない。

  • 自分の好みと予算と使用用途に合ったものを入手するのに手間暇かかる

  • 家に置くものに慎重になりすぎて必要なものが足りない時もある(我が家には冬用のニット帽が1個しかないので、髪の毛の長い私は旦那に譲った)。

など。

道端のゴミ袋を見て

話を戻す。年末年始、道端に並ぶ、いつもより多いゴミ袋の数を見て私はふと思った:

みんなが断捨離のコストを考えたら、もう少し大量消費社会じゃなくなるのでは

と。そのバーゲンでついてくる「おまけ」。
本当に無料ですか?


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