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群馬/前橋の公民連携まちづくり記録1〈白井屋ホテルのレポ〉

これは2024年1月24日〜25日に、
群馬県へ訪問し、前橋周辺の公民連携まちづくり視察を記録したnoteです。

私は鉄道系ディベロッパーに勤めまちづくりの仕事に従事し、公民連携事業に取り組んでいる者です。

今回訪問してわかったことは、群馬県/前橋市の公民連携がとてもHOTだということ。今後もその動きがありそうだと感じました。

まち歩きのガイドとして参考になればな〜というスタンスで視察先の記録を書いていきたいと思います。

今回は白井屋ホテルについて書きます。
文句なしに素敵なホテルなので、前橋訪問の際はすこし奮発してぜひ泊まってください。


白井屋ホテルって…

馬場川通りからみた白井屋ホテル
前橋駅側からアプローチしたファサード

建築に携わる人ならば知らない人はいないであろう、このホテル。

このホテルは前橋にあった老舗ホテルをJINSの田中社長が購入しリノベーションした、民間企業による地域活性化的な挑戦的なホテルです。
JINSの田中社長は、建築やアートが本当にお好きなんだなぁと訪れて実感。

私、訪問前は、実は藤本壮介さんのこの自然造形的なデザインや、現代アートによる装飾にそんなに興味を持っていませんでした。
ネット記事などを見て、なんかすごいの作ってるな〜という印象でしかなかったし、
大好きなマキヒロチさんのホカンスライフを題材にした漫画"おひとりさまホテル"でも紹介され素晴らしさを拝読してましたが、それでもなお評価を疑っていた私。

けれど行ってみて、めちゃくちゃこのホテルの評価が変わりました。結論、最高でした。
ホテルの全てが良かった。

空間、客室、ファシリティ、アメニティ、接客、サービス、食事、アルコール、全て満足。
大人の余暇には最高。
子連れだと堪能できないと思うので、是非良い大人同士で行ってください。

魅力①アートと建築の融合した空間

やはり、空間の魅力は絶大でした。外観からは想像できない、アートと建築が融合した一体的な吹き抜け。どの部屋もこの吹き抜けに隣接して、ホテル全体が一つの空気でまとまっています。
これは、元々あった老舗旅館の床をぶち抜いて各フロアの客室を大幅に減らしたリノベーションによるものとのこと。

最上階から吹き抜けを見下ろす

顕になった柱・梁に、レアンドロ・エルリッヒによる現代アート《Lighting Pipes》が走り、
新たに設置された階段や廊下が交錯し、
まるで、空間全体がアート作品。

この《Lighting Pipes》を見上げながら過ごす、夜のラウンジや朝食はとても特別な気持ちになりました。

夜のラウンジからの見上げ

魅力②貸し切り個室サウナ

そして何より最高だったのは、サウナ〜!
新築した藤本壮介の丘のような建築上にある、小屋のような個室は、なんと貸切サウナなのです!
丘を登ると更衣室があり、TTNEポンチョに着替え、さらに丘を登ると貸切のフィンランド式サウナが…!!
貸切の贅沢感、施設のシンプルだけど素敵な空間。着替えてから丘を登るという、サウナだからこそ許される、顧客体験。笑

フィンランド式サウナって何かよくわかってなかったのですが、80度くらいの低めのドライサウナで、サウナをゆっくり楽しめるのです!!
ロウリュ、アロマのいい香りを楽しめます。
長々とサウナをして、水風呂インした後は、なんと外気浴しにさらに丘の上へ。

おしゃれなお店が増えてきつつある、馬場川通りのまちの空気を感じながら(酔っ払いたちの歩きながらの会話を見下ろしながら笑)
白井屋ホテルの丘の上で整うのです…!サイコー!

脳内麻薬が出ている時の視点のから

↑可愛すぎるTTNEのポンチョ

魅力③ホテルメイドが魅力的な食事

白井屋ホテルにはお菓子屋さんとパン屋さんがあります。
つまりホテルメイドのお菓子とパンが楽しめるのです…。パンや焼き菓子のお店、前を通るだけでとてもいい匂い、幸せになりますよね…。

夜、宿泊客は無料でラウンジにてドリンクと軽食が楽しめるのですが!
ここでもパン屋さんにある人気のカヌレや、お菓子屋さんで販売しているクッキーが楽しめました。
めちゃくちゃ美味しい。インクルーシブのお得感…!ラウンジではお酒も飲み放題なんです。ビール日本酒ウイスキーなんでもあり。おつまみも美味しい。
また、朝食付きにしたので、こだわり抜いた朝ごはんも堪能しました。

ホテルメイドのパンとヒュッテハヤシのベーコンが楽しめる洋食
和食。群馬豚美味しかった…

つまり文句つけるところがなかったです。
どれも美味しくて接客サービスも満点でした。
今度行った時は、レストランの夕食も楽しみたい…
前橋の夜のまちで食事を楽しむことと、どっちを取るか非常に悩ましい。

魅力④アートと泊まる客室

客室も非常に抜かりがなかったです。
全ての客室はアーティストが手がけた空間になっているのですが、私の泊まった部屋は小野田賢三さんという前橋市生まれのアーティストのNothing but flowersという作品が展示されていました。

就寝前の客室の光景

ソファとコーヒーテーブルは藤本壮介さんのデザインとのこと!
写真はテーブル上を散らかしていたので撮れませんでした…笑

ホテルを作ることもある身として、間取りや水まわりの作り方、客室効率なども考えながら見てしまうのですが、ここは間取りや効率はほぼ度外視なホテルなので言及せず…
水回りの設備はカランがゴールド調のおしゃれな洗面、シャワーユニット。風呂場は造作風呂。こだわり感じつつシンプル、使い勝手も良かったです。
バスルームも洗面もアメニティはOSAJIのもので、ホテルの雰囲気にバッチリ合った良い香り、品質。OSAJIの基礎化粧品、パウチになっているものを購入するくらい好きなので嬉しかった♡

以上が白井屋ホテルの訪問レポでした!
田中社長の肝いりのホテル再建PJは伊達じゃありませんでした。
観光で訪れるのに、こういった魅力的な拠点があることは地域へ大きな影響を生み出すものだと実感します。ここまでとがっていることがまず大きな価値だと思いました。前橋のホットスポットが周辺にコンパクトに集まっているのがまた、いいですね。

改めて、このnoteを書くにあたり、藤本さんの記事を白井屋ホテルの公式サイトで読んでいましたが、なんでこんなグリーンの丘を作ったのか、という経緯について触れてありました。
藤本さんの発想はいかに新たな感覚をまちの中に挿入できるか、という追求で、そのわくわく感を形にしていけるプロジェクトだったのがまた、素晴らしいなあと思います。

建物をつくるというよりは、森のような土手のようなものが馬場川通り沿いに突然ひらけてきて、白井屋の1階部分まで上がっていくときの風景が土手というか、丘の向こうに道が消えていくような感じで、その向こうに何があるんだろうという期待感をつくってくれるようなもの。街のなかの道とはちょっと違う道空間みたいなものが白井屋までずっと続いていって…。それは建物の提案でもあるけれど、同時に街のつくり方の提案でもあるし、都市環境の提案にもなるから、とても面白いんじゃないか

白井屋ホテル公式HP_ストーリーズ_藤本壮介 : SPECIAL INTERVIEW 前編から抜粋

引き続き、訪れた前橋の視察スポットについても書いていこうと思います。
なかなかnoteを書く習慣が確立できないので、頑張ります…!
読んでくださると、大変うれしく思います!

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