旧邸宅の庭で小鳥とお茶する至福 -サンパウロ便り
ご近所に
古い邸宅街があります。
その一角にたたずむ館のひとつは
旅人の宿となっています。
*
パンデミックで
ホテルが厳しかった時期は、
あんな素敵なお屋敷が
取り壊されたら残念だと思って
パンやスープを買いに行くことで
ご主人をサポートしていました。
*
時代がオープンになってからは
ホテルとして復帰したようで
安心していました。
近所なので泊まることもなく
ずっと訪ねては
いなかったけれど。
今月、
「小鳥のさえずる自然の中で
ゆったり過ごせばあなたはすべてがうまくいくよ」と
助言してくれた師がありました。
「あの館を訪ねてみたい」
私はこの庭の門に飛んでいき、
思い切って
呼び鈴の紐を引っ張ってみました。
ご主人は私を憶えていてくれて
泊り客にしか開けない錠を
ガチャンと降ろして迎えてくれました。
「このお庭で
お茶の時間を過ごしたいんだけど、いいかしら」
「もちろん
いつでもいらっしゃい。
あなたは小鳥が大好きなんだから
ロビーの本棚で
小鳥の図鑑や写真集も
自由に手に取ってくださいね」
私はあらためてここを
「小鳥のお宿」と名付けました。
これからも
時間が空くたびに
寄ってみようと思っています。
【関連記事】
よろしければサポートお願いいたします。