人生の転機1 受け身で生きてきた自分が自分の意志で公務員の仕事を辞めた

これは随分と昔の話、私がまだ20代のころ。

公務員を辞めようと決意するまで私の人生は目的もない日々だった

だれにでも人生において、大きな決断をしなければいけない人生の転機があると思う。私は、結婚するまでずっと実家暮らし、地元の大学に親の言うまま入学した。

そこでまず、私は人生の選択を大きく間違えた、と今でも思っている。

自分のそのときの能力で受験できる、地元の国立大学の教育学部へ入学したわけだけど、先生になりたかったからではなく、そこしか入れなかった・受験しなかった、というわけだ。

今思えば、本当にバカだったなあと思う。もっと根性入れて、自分で奨学金を掴んででも、県外の大学へ行って実家から早く出ればよかったと思う。でも、その時の私は、そこまでのガッツはなく、人生に対してやりたいこともなかったのだ。情けない人間だった。

そして、大学時代、適当に勉強して遊んで、就活活動もせず、そのまま教員採用試験を受験。見事に落ちて、卒業後は、非常勤講師として公立の学校で働きながら、これまた流れるままに、採用試験を2回受験。その2回目、社会人2年目で採用試験に受かってしまった。

親は大喜びだった。定年まで安定だね、とたくさんの人に言われた。祖母が学校の先生でもあったので、家族親戚中、「すごいね」「よかったね」と祝福された。私もその時は、正直、安定した給料がもらえる喜びを感じていたと思う。

でも結局公務員を辞めた

中途半端な自分が中途半端な気持ちで教員になってしまって、子どもにも自分にもいいわけがなかった。だから、私は正採用になったとたんに、自分の生き方にようやく、やっと疑問を思い始め、「このままじゃいけん」と考えるようになっていった。学校内の先生と言われる人たちへの嫌悪感もあった。心を病んでいる、または、ちょっと変な先生が多くて、私もずっと教師をしていたらこんなに歪んでくるのか、と恐怖を覚えた。

でも一番の辞める理由は、単純に、外国を見てみたかった、それだけ。あと、自分自身が子供の時から、学校の一斉授業や学校の勉強に疑問を思っていたのに、そんな自分が学校の先生として一斉授業をしている、という事実が根本的に間違いだった。

行動してみた!

そこで、まず私はプライベートの時間を充実させようと思い、正採用の公立教師として働きながら、スペイン語のプライベートクラスを受け始めた。実はそこで人生の転機パート2につながることが起きたんだけど、それはまたの機会に書くとしよう(実はそこで、今の主人と知り合った!)

英語ではなくスペイン語だった理由は、講師時代に、仕事がない期間があり、2か月スペインとフランスを周遊して、スペイン語の魅力に取りつかれたから。そして、そのときに次は南米を旅しようと決めたから。

そうして私は、主人を好きになる前に、周囲の大反対を押し切って公務員をやめ、メキシコでストリートチルドレンを支援するNGOでボランティアを1か月し、その後、メキシコを放浪。そのまま、次はアルゼンチンで同じようなボランティアをしてから、ペルーに飛んで放浪した。

帰国後、(もっとスペイン語を勉強しようと思って、留学しようと思って帰国したが)、恋に落ちてしまい、主人とデートをするようになり、彼が大学院を卒業同時に、イギリスへ一緒に移住してきた、という流れになる。そしてイギリスへ来てからは、スペイン語ではなく、英語をやり直すことになった、のもまた人生。

彼の卒業を待つ間、派遣の仕事をしながら、私は夜間の日本語教師養成講座に通い、コースを修了し、同時に、日本語教師検定試験の試験勉強をし、1発合格をした。その時点で、私の公務員の退職金(貯金)は底をついたけど、一人旅や日本語教師の資格を取ったことにお金を使ったことは、後悔していない。これらはすべて今の生き方につながっている。

若い人に言いたいこと

公務員を辞めたことを含めて、その後の人生で自分が決めて行動したことに対して、後悔はない。だって、これは自分の人生だから、決められるのは変えられるのは私自身だけ、ということがわかったから。

つまり、私の最初の大きな人生の転機は、公務員の仕事を辞めようと決意し、辞めたとき。

今の若い人には、自分のしたいことをどんどんやってみる、挑戦してみる、学校や大学だけが選択肢じゃない、と言いたい。辞めてもいいんだよ、方向転換してもいいだよって言いたい。自分が決めてやったことなら、失敗しても後悔しないはず。当時はそんなこと誰も言ってくれなかったし、ネット社会でもなかったので、明らかに情報が少なかった。

でも、今なら、大学行かなくても自分で何とか稼げるし、学歴や資格がなくても、スキルがあれば、何とかなることが多いと思う。大学へ行かない、という選択肢は大いにありえる。また、公務員や大きな企業で働くことがイコール安定、じゃない世の中になっていると思う。

私は20代後半に一人旅で、スペイン、メキシコ、アルゼンチン、ペルーを旅行したことは大きな財産になっている。自分で決めて、自分が行動し、その責任も取る、大いに自分への生き方の自信となった。そして、愛する旦那様に出会い、結婚もできた。私は今幸せだ。好きなように生きられていると思う。

人生の転機は突然自分の力を超えたところで発生する場合もある。たとえば、自然災害で住むところを失い、愛する人も失う、とか、そういうことで人生が大きく変わってしまうことがある。でも、自分の意志で人生を変えることもできる。

最後に、私としては、とりあえず人生に迷ったら、何かを変えようと思ったら、以下をおすすめしたい。

1.  旅をしてみる。

その時点でいきなり会社や学校を辞めなくてもいいので、ちょっと違う世界を経験しに、さらっと短期で出かけてみる。外国がいいと思う。日本もいいけど、言葉が通じてしまうので困ってしまうことがない。でも外国だと何かしらハプニングが起きるので、それが絶対刺激になる。

2.  外国語の勉強をはじめる。

英語が一番人気があるから、英語でいいと思うけど、実はなんだっていい。何かとりあえず外国語の勉強を始めると、絶対世界が広がるから。生きていく場所の選択肢として、外国語を学ぶことで、その選択肢が増える。日本にこだわる必要はない。

3.  ということで、思い立ったら行動。

ああ、大学生のころの私に読ませない内容だなあ。でも、こういう経緯だったからこそ、私は日本語教師の資格を取り、旦那と知り合え、結婚したし、今があるんだよね。人生っておもしろい!


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Japanese with Noriko、イギリス在住オンライン日本語教師
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