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55【日本2024 Day 15:11月26日(火)益子陶芸美術館@益子町】 


古澤さんと添野みずきさんと伺ったのが

益子陶芸美術館

道の細い坂道をぐるっと回っていくと
始まっていた紅葉が美しい丘の上の
陶芸美術館。

ちょうど、

「生と動 濱田晋作・濱田庄司」展

が開催されていました。




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来日前に、藍染めの特別展+レクチャーで
サンディエゴの

International Mingei Museum
国際民藝美術館

に伺っていた私がほぼ初めて認識した
民芸運動」と言う言葉。

そこでの、青をテーマにしたエリアでの
益子焼の大きな壺。

そして、民芸運動の第一人者であり、
人間国宝第一号である「濱田庄司」と
息子の濱田晋作特別展。
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この特別展をご案内くださったのは
学芸員の古河歩香さん。

正直なところ、濱田庄司も益子焼も
何も知らない私・・のために、
申し訳ないと言う気持ちと、丁寧に
ご説明いただくことで理解が深まることへの
感謝の気持ちでいっぱいでした。

陶芸美術館の学芸員をAIで作らせたら
きっと古河さんになるだろうと思える
ようなイメージの古河さん。

益子を代表する大・大有名人である濱田庄司
を尊敬している古澤さんとみずきさんも
大きく頷く中、いかにも初心者の質問を
投げかけさせていただきながら濱田父子の
作品の相違や背景、歴史などの解説を受けました。


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道の駅ましこでも似顔絵Tシャツが
売られていた濱田庄司は、写真で見ると
もっと静かな岩のように見えました。

初代、2代目ばかりでなく、孫の濱田友緒
さんも作陶家としてご活躍とのことで、
芸術の世界で3代にわたって才能がある
家系が続くとは見事ですね!

よほど強いものがDNAに組み込まれて
いるのでしょう。
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帰国後、解説でも名前がよく出ていた
バーナード・リーチを調べてみると、
どう彼が日本と繋がることになったかの
そこからして、運命的なものを感じました。

ウィキペディア 
「植民地官僚だった英国人の両親の間に香港で誕生。
リーチの母は出産で死去し、日本にいた母方の祖父
(英語教師)に引き取られ、関西に住んだ。

(その後、香港、シンガポール、英国に住む)

中略
ロンドン留学中の高村光太郎と知り合いになり共感、
日本に郷愁を抱くように。

中略

1909年、日本に渡って上野に居を構えた。
生涯の友となる柳宗悦をはじめとする
白樺派の青年達と知り合いになり

中略

イギリスで興っていたウィリアム・モリスらの
アーツ・アンド・クラフツ運動など西洋芸術に
ついての議論を通して手仕事の復権や日用品と
美の問題などを語り合った。」

と、父と祖父の職業、高村光太郎との出会い、
柳宗悦(民藝美術館の初代館長)との出会い、
日本の民芸運動のサポート・・など、次々と
ドラマが展開。

その後、濱田庄司の孫(友緒)はリーチの孫と
関係性を再度構築し、益子町セント・アイヴス
(リーチ工房がある)の友好都市締結のために
益子町文化交流使節団の一員として渡英したり、
3代にわたっての強い繋がりの保持に尽力。
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以下、6点は、通常展示の作品


私たちは一旦、美術館を出た後、イギリスにも
紹介された「登り窯」と、茅葺きの旧濱田庄司邸
(江戸時代後期の建築/益子町指定文化財/
陶芸メッセ益子内に移築保存)
を見学させていただきました。

紅葉が美しい時期!
茅葺きの旧濱田庄司邸
登り窯
登り窯

特筆すべきは、3代に続く強い繋がりが
よくわかる「リーチ工房研修プログラム」や
告知するや否や応募者が世界から殺到する
アーティスト・イン・レジデンス in 益子公募プログラム
の2つのプログラム。

一番最近のリーチ研修研修プログラムは、2022年。
この後にお会いする岩下製陶岩下宗晶さん
もリーチ工房への2ヶ月派遣されました。

アーティストインレジデンスの方は、
告知するとあっという間に世界からの応募が
殺到するプログラムで、海外のアーティストが
益子で学びながら生活します

私が訪れた時も、滞在制作アーティストの
展示会をするとのポスターが出ていました。

移民を受け入れる文化は川崎出身で1950年から
益子に移り住んだ濱田庄司が益子焼の中興の祖と
なったことでも育まれていたのでしょう。
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1920年以降、芸術家村になったイギリスの
セント・アイヴスは、海なし県の益子とは違い
海辺の街で、人口は1万人程度のリゾート地で、
美術館や制作場所が観光地になっていて、街には
ギャラリーやアート雑貨店が多いそう。

イギリスの南の突端に近いセント・アイヴスが
民藝運動や益子焼を通して益子と深く繋がって
いるのは非常に興味深いですね!

今回の日本滞在中は時間がなくて
東京・目黒の日本民藝館(2代目館長は濱田庄司)
には行けませんでしたが、次回、ご訪問します。

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益子陶芸美術館

栃木県芳賀郡益子町益子3021
TEL 0285-72-7555
FAX 0285-72-7600


開館時間
2月~11月 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
12月~1月 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時00分まで)

休館日
月曜日(祝休日の場合は翌日)
展示入れ替え期間や年末年始の詳細はWebサイト

通常入館料 個人
一般・大学生・高校生 600円
65歳以上 300円
小・中学生 300円
幼児無料

団体(20名以上)
一般・大学生・高校生 550円
65歳以上 300円
小・中学生 250円
幼児 100円

詳細はWebサイト

益子国際工芸交流館(益子陶芸美術館敷地内)
栃木県芳賀郡益子町益子3021
TEL 0285-72-7555

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#とちぎアンバサダー
#日本旅2024

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