37【日本2024 Day 12:11月23日(土)織姫神社・物外軒 @足利市】
織姫神社
夕暮れの時間が短く、あっという間に真っ暗に
なった頃、ずっと歩き続けだったので
「一の鳥居から境内まで229段の階段」
がある織姫神社をルートから飛ばそうかとも
思ったものの、次に行くはずのところには
パーキングがなくて、
「やっぱり紀子さん、行くことになりましたね!」
と言う祐子さんの言葉とともに、織姫神社の駐車場
から、覚悟を決めて階段を登り始めました。
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普段の運動不足が祟って、途中、息は切れるし
足も重くて大変でしたが、到着してみると
苦しさも忘れるほどの美しさと絶景!
今回の一時帰国で縁のある「織物」に因んだ
神社。縁結びの神様としての方が有名です。
細い道を車で上がって、上からまわるルートも
いくつかあるようで、ハイキングも兼ねて
歩き回るのも良さそうです。
青くライトアップされた幻想的な社殿は
参拝客ももうほとんど人もおらず静かでした。
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気が向いて求めたおみくじは49番の「吉」
「運気盛んにしてことをなすによいけれど
万事細やかにきをつけて一度おもい定めたことは
わきめもふらずいっしんになさい
何事も成功します」
とのこと。
裏には
「人もお金も遣いよう、神の御心に添えば悔いなし」
とありました。
おみくじを引く時って(この場合勝手に機械から
出てくるタイプ)
大吉
じゃないと、ちょっとガッカリ感が漂いますが
読んでみると、今の自分にぴったりの内容では
ないかと思いました。
願望(ねがいごと)は、
おそいが思う通りになる 吉
だそうです。思う通りになるってある意味すごい!
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ちょっと困るのは、
旅行(たびだち)で、
利なし 行かぬが吉
う〜ん。もう出ちゃってるんですけど!笑
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桂由美さんが奉納したと言う鐘は、関東平野を
一望できる境内の一隅にありました。
午後に天明鋳物さんをご訪問したばかり。
これから「鋳物」を見るたびに、天明鋳物さんを
思い出すのは必須です。
帰りの229段の階段は、行きとは違って
息切れもせずに降りれました。
始まったばかりの旅の途中で怪我などしては
困るので、まかり間違っても滑り落ちたり
しないように気を付けながら手すりを使いながら
降りました。
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物外軒
「紀子さん、持ってる!」ラッキーはまだまだ
続き、普段は公開されていない中の限定公開+
ライトアップされている
「物外軒(ぶつがいけん)」
に階段を降り切った後に立ち寄りました。
明治時代に「萬屋(よろずや)」(江戸時代からの
回漕問屋の三代目)によって建てられた茶室と庭園
を期間限定(10月・11月の週末)の無料観覧
できてラッキー!
はっきりした柄の銘仙(めいせん)を張った提灯が
ぼんやりと小径を照らす中、日本庭園の脇を奥へ進むと
次第にはっきりしてくるクラッシックギターの音。
夜のギターのコンサートの練習をしているお二人の
絃を弾く音がこぼれるようにポロポロと聞こえる中、
灯りの届かないところは漆黒の闇をそろそろと
観てまわりました。
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往時を偲ばせる豪商の雅な趣味。
いつの世もお金持ちは、外界との遮断方法し
自分の世界を作り出すことができますね。
丹精込めて手入れされているであろう庭園と
茶室の素晴らしさに触れられた特別の夜に
感謝です。
暗闇の先の日本庭園。池のほとりの緋毛氈が
敷かれたベンチでコンサートを聴きにきたらしい
地元の裕福な話好きのご婦人とあれこれ会話が
始まったことも旅先の思い出です。
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近づいていく途中で聞こえてきた会話。
ベンチの中央に座る身なりの良い闊達なご婦人と
ベンチの端の暗がりの中に座ったまま、一言も
口を挟むことなく座っていた男性。
時代が時代なら奥様と下男(付き合いは長いが
厳然とした身分差があり、主従関係)のように
感じられました。
止まらないおしゃべりから解放されて少々
ほっとする(不快ではなく、時間が押していた)
反面、時間が許せばもっと話を聞きたい気持ちが
溢れるほど、近隣に精通し博学な女性でした。
コンサートを聴きにきたのではないとわかって
残念そうにしてくださったご婦人。
「お忙しいでしょうからお引き留めするわけにも
いかない」
と、もったいなさそうに私たちを手放してくれ
ました。
余計な感想が二人の耳に入らないよう入り口に
戻るまではおしゃべりを慎んだ私たちです。
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いつも入れるわけではありませんので、都合の
つく方は一度是非素晴らしい庭園・お茶室鑑賞
してみてくださいね。