助動詞を使い倒す
「動詞を助く」と書いて助動詞。私は正直、使いこなせているかどうかいつも自信がない。
毎度「一億人の英文法」の助動詞に関する概念図(p.332~p.333)を見ては、「あぁこれで考え方合ってたな」と胸をなでおろす。
ちょっぴり苦手だけども、とてつもなく多彩な意味をもつ助動詞。英語で仕事をしている今、切っても切り離せない間柄、というおはなし。
mustは使わない。shouldの出番だよ。
研修生として初めてマレーシアに来た数年前によく、「mustは割とキツイ言い方なので、避けた方がいいです」と言われた。今でもその教えを忠実に守り、仕事では全く使わない。例外的に、BrightureのWritingに特化したクラスでエッセイを書くとき、かなり強く確信をもって「~に違いない」と言い表したいときにだけご登場願う感じだろうか。
駐在員として赴任中の今でも目にする機会はほとんどないし、使わない方が無難なんだろうな、という理解に落ち着いている。
代わりに頻出するのがshouldでして。
「~すべき」という、日本語的には若干キツめな訳を知っているだけでは伺い知れない程、仕事でもプライベートでも使いまくっている。
We should prepare the report soon. そろそろレポート準備しないとね
We should discuss it with our boss. 上司に相談した方がよくね?
How should I say? なんて言ったらいいんだろう…
「~すりゃよかったのに」と後悔を伝えたいとき、shouldと過去分詞との合わせ技でいけることも学んだ。shouldとhaveの短縮形も。
I should've bought it at that time. あんとき買っときゃよかった…
他には「万が一」、可能性の低い条件を表したいときにもshould。ちなみに倒置で表すこともある。弊社総務からの、COVID-19に関する通達メールを見て知った。
Should you have the symptoms of COVID-19, please feel free to contact us. もし万が一COVID-19の症状が出ましたら、遠慮なくご連絡ください
will, canがないと会話にならない
くらい、しょっちゅう使っている。
「このあとすぐ~しますんで」っていう、たった今決めた意志が本当にうまく表現できるwill。
I'll invite you later. あとでMS Teamsのinvitation送っておきます
I'll send an email later. あとでメールしときます
I'll call you later. あとで電話するね
単にwillが、「~するつもりだ」等と未来を表す助動詞という理解だけだと、be going toに置き換えられるんでは?と思ってしまうが(これも受験英語の書換え問題の弊害か)、そこには大きな隔たりがある。be going toは、goの進行形goingが含まれていることからも想像つく通り、「ついさっきじゃなく、少なくとももうちょい前に決めたことに向かって進んでるところなんですよ」というニュアンス。上記willを使った例文には使えない。
canはもう何をか況や。「~できる」、能力を示すだけがcanの仕事ではない。めちゃくちゃデキる子である。
Can you help me to advice? アドバイスもらえます?
Can you check the material immediately? 今すぐ資料見てもらえます?
Can I call you now? 今電話してもいいですか?
We can have a meeting today. 今日ミーティング開いても大丈夫
It can be happened. ひょっとしたら起こり得るかも
would, couldがないと仕事にならない
英語に”敬語”はないと言われる。確かに、所謂尊敬語だったり謙譲語だったり、相手との上下関係をベースにした言い回しズバリそのものはないのかも知れないけれど、丁寧語はあるでしょうよ。言語とは曲がりなりにも、人間同士でコミュニケーションを取るためのツールなんだから。
Could you please update the PPT? パワポ資料更新していただけますか?
Could you please response it by tomorrow? 明日までに回答いただけますか?
Could you please confirm it? 確認していただけますか?
couldを含む文に、pleaseまでつけるのはマレーシアに来て覚えたのだが、これもイギリス英語特有なんだろうか?アメリカ英語が基礎であろう本邦の書籍では見たことないので。
そう言えば、wouldも使うと言いつつ、上記のような丁寧な依頼文では滅多にお目にかからずcould一辺倒である。せいぜいwantの代わりにwould like toを使うくらい。
I would like to request this. これを依頼したいのですが
I would like to introduce this. これを紹介したいと思います
I would like you to check it. 確認お願いしたいのですが
苦手と暴露しつつ、書き出したら止まらず2000文字に渡って書き連ねてしまった。
助動詞は、心理が直接反映する要素。だから難しいのです。
(p.331より引用)
だからこそ細やかなニュアンスまでも理解できればより自然な表現が手に入るし、よりネイティブの感触に触れられるのではないか。
そんなことを夢見ている。
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