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やさしさとプライド

昨日4月に入って二度目の雪が降りました。霙まじりの一番厄介な雪。  一転、今日は春の陽射し。

24時間見守りが必要な夫ではあるけれど、現実に24時間見守ることは不可能です。トイレもいくし、お風呂だって入る。睡眠もとらなくちゃこちらの身体が持たない。ずっと見ているわけにはいかないのは、ちゃんとわかっている。

わかっているけど、夫がこんな状態なのにぐっすり寝ちゃうなんて!という謎の罪悪感がある。仕事も休ませてもらっているのだから、夫の世話はちゃんとしようという謎の使命感もある。せっかく家で診ているのだから、そのときには声をかけて見送りたいという気持ちがある。目を離したすきに死なれるのはいやだ!と思う。

24時間介護と言っても、実際に何かをすることはあまり無くて、ただなんとなく側を離れ難いので、夫のベットの隣でひたすらテレビを見てました。で、「ミステリと言う勿れ」です。面白かったです。月曜日のお楽しみでした。その初回、飼い猫が自分の見ていない時に死んだことに落ち込む風呂光さんに整くんが言います。

「猫はあなたが好きだったんです。あなたに死ぬところを見せなかったのは猫のプライドです」 

うろ覚えです。なんか微妙に違うセリフだったかも。ただ、ストンと胸に落ちました。

もし私が目を離したすきに旅立ったとしたら、それは夫の意思なんだ。

言葉は必要な時にちゃんとそこに用意されていて、そして支えてくれますね。整くん、ありがとう。


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