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「金目鯛の煮つけ」

テレビを流し見していて、時々CMソングにグッときて、誰のなんの曲か調べてダウンロードしたりすることがある。

最近では、桑田佳祐の損保ジャパンのCMソングが何か気になり、調べて聴いてみた。「金目鯛の煮つけ」という曲名。変な曲名だなあ、と思った。

夜道を散歩しながら聴いていたら涙がポロポロと出てきた。

私はホントにサザンの曲も、桑田佳祐の曲も有名な曲しか知らない。いい曲だなあ、と思うけれど、涙が出たのは初めてだった。

検索してみると、「コロナ禍で厳しい環境にある現在でも、何気ない日常やささやかな幸せに感謝しながら、どんな時も笑顔で生きていきたい」というメッセージが込められているという。

このメッセージ自体はコロナ禍になって以来、使い古されている気がするするけれど、桑田佳祐の凄さは、誰にでも心当たりのあるフレーズにあるのかなあ、と思った。

私は女性だし、中年男性サラリーマン(CMの設定)の気持ちは実際わからないのだけれど、なんだかとてもわかるような気がする。共感できる気がする。そんなふうに思えた。年齢的なものもあると思う。

♪夢も希望も胸に生きてたつもりが
何処かで失くしたモノばかり
悲しみを迎えに行くのは止めたよ
明日は笑顔でいるために♪

あんなに成功している人なのに、こんな歌詞をなんで書けるのかなあ?いつも楽しく生きていそうなのに(偏見)自分から「悲しみを迎えに」行くことなんてあるのかなあ?

中年を超えると、男女関わらず、今まで歩んできた道を振り返ったり、これから先をどう生きていこうか真剣に考えると思う。幸せになりたいと思って生きているのに、わざわざ自分から「悲しみを迎えに」行ってしまったことが数えきれない後悔として残る。

これからどう生きていくか。その答えはこの歌にある。「悲しみを迎えに」行くのはやめて、素直に「幸せを迎えに」行けばいいのだ。簡単なことに気づくのに50年近くかかってしまったけど、なんだか嬉しい。

♪夢も希望も胸の奥で燃えている
誰にも内緒でいたいけど
悲しみを迎えに行くのは止めたよ
今宵は月さえついて来る♪

まだ夢も希望もそっと持ち続けよう。

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