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nakanoemi3
ショートショート 寝オチ
すごい旅をした。
たまたま1つ隣の駅で降りただけなのに。
僕に眠っていた僕の能力。
同じように能力を持っていた仲間。
仲間とともに訪ねた秘境。
生死をかけた討伐。
最後は、今まで敵だったアイツの助けもあって何とか勝つことができたけど、まるで主人公にでもなったかのような高揚感だ。
またいつか仲間と戦いたいな。
面白い奴らだった。
「お客さん!終点です!大丈夫ですか!
お客さん!」
うわっ!
寝てた!え?どこ?てか何時?
僕は?え?あの旅は?
もしかして夢オチってこと?
えー
「スミマセン!
ありがとうございます!
降ります!」
飛び起きるように降りた駅には「きさらぎ駅」と書かれていた。もちろん、僕が乗った電車の駅にはそんな駅は存在しない。
ちょっと処理できない。寝るか。