ショートショート 片道切符
(え〜。やばいやばい。大丈夫かなぁ?)
色々な場面で、「まずはやってみよう!レッツトライ!」のような教えを受けてきたと思う。
私も当然、その意見には賛同しているが、現に今この時、迷ったらやってみろという、簡単な気持ちで始めていいものなのかどうか、悩んでいるのだ。
そう、電車だったら切符を買って乗ればいい。例え片道切符だろうが、運賃が足りなかろうが、乗ってしまえばどうとでもなる。
しかし、高速道路での車はどうか?
燃料ゲージは点滅し、次のガソリンスタンドまで17kmときた。
一般的に、点滅してからも50km程度は走ると言われているようだが、本当にそうかはわからない。
走る場所が坂道になれば、燃料はいかなくなるし、平均燃費は表示されているが、燃料消費も瞬間的な加速や登り、急減速などによって変動する。
ただ一つ言えるのは、高速道路上で停止してしまった時のリスクがデカすぎるのだ。
救助を呼ぶにも、隣をビュンビュン走る車のそばで停止させておくことは生命の危機に他ならない。
進んだら、わからない。
この状態が一番頭を使う。
最高にハイってヤツだ。
ほぼ片道切符の人工衛星も、打ち上げに関わる人達はこの状態と同じかもしれない。