ショートショート マッサージロボ
博士「よーし!完成だ〜!」
助手「おや、今回はいい感じに外装もあって何かわかりやすいですね!」
博士「これはマッサージロボ、マサシだ!マサシの質問に答えれば、的確にツボを圧えてくれるのだよ。もう試運転もしたし、折角だから誰かに試してもらおう。」
マサシ「イラッシャイマセ。
マッサージロボのマサシです。ヨロシクお願いします。今日のご気分はいかがですか?」
A「ロボットのマッサージか。機械にマッサージなんてできるわけがないでしょ。無料だから来たけどさ、どうせ、力任せにやればいいと思ってるだろ?
まあいいや、気分はね、やっぱり腰がねぇ。ちょっと昨日部屋の片付けしてたらね、ギックリまでいかないけどピキッときちゃったのよ。ちょうど良かった。」
マサシ「ナルホド。気分は腰がピキッとですね。オマカセ下さい。では、早速うつ伏せになっていただいて…。」
ドドドドドド
A(おお〜凄い!今までにないくらい強いぞ。これは気持ちいい!なんてパワーだ。固まったところが崩されている気がするぞォーーー!)
マサシ「お疲れ様デシタ。
腰を重点的に固まっているところを全て崩しました。これで身体も心もスッキリしたでしょう。」
A「すごく良かった!最初にロボットがマッサージなんてできないと疑ってしまったが、どうやら私の頭も凝り固まっていたみたいだ。ハハハ。」
マサシ「はい。崩しておきました。」
A「おお、シャレも通じるのか、大したものだ。ちなみにあんな技法初めて味わったよ。どんな手を使ったんだい?」
マサシ「削岩機です。」
変形した手は削岩機だった。
A「これはこれは、マッサージのイメージを覆すなぁ。だから固くなったところを崩すって言ってたのね〜。」
マサシ「だから言ったでしょ。あなたの頭も崩しておきましたって。」
マサシの背中の手には細い針が輝いていた。