100年間、愛に見放された一族の血と孤独の因習について。
丸1日2日でも体が明けられる時は一人、山を歩き寂れた無人の神社を参拝するのが数少ない趣味です。
このGWもコロナ禍がなけれせめてどこか1日くらいは、どこかの山奥をふらふら彷徨ってたはず。
そんな話をすると「そんな孤独に耐えられるの・怖くないの」と聞かれることが多くて、そのたび答えに詰まります。
なんていうか、そう尋ねてくれる人は、孤独じゃないんだろうか。
私にとって耐えがたい怖い孤独って、人のそばにいる時にふと立ち上るひんやりとした孤独なのだけれど、その感覚が上手く言い表せないというか。
隣にいても言葉が宙に投げ込まれたまま、どこか違う次元にすれ違っていくことや、血の温度が冷えていくのを止められない手とか、体からごっそり心が抜け落ちた空の目を見る瞬間。
少なくともそんな孤独の深淵に墜ちることはないから、一人だと寂しくても怖くはない気がします。
私にとってその深淵を覗き込むようなガルシア・マルケス「100年の孤独」は、世界中が絶賛し祝福し、20世紀文学の至宝と呼んでも、
私にはよくわからない、わかりたくない、通読が沈鬱で骨が軋みそうな作品でした。
章ごとに読み進むのをためらい、読まなくていい理由を見つけると嬉々として、それなのに少し半端に時間が空くと、もう一度手にとるかどうか悩む。
100年間、愛に見放された一族の血と孤独の因習、おおよそ人間が考えうる痛ましいあれこれと性愛の、ひたすらに過剰な繰り返し。
「急に気づいたんだ。今日も明日も月曜日だってことにな。」
それでも一族が求め続ける愛は覗き込んだ深淵にうつるのか、自分はもう深淵そのものなのか、問いから目を背けるために今日も、通読の時間はない言い訳を自分に許しています。
時間と束縛をもてあまし、名作の難解な謎かけを愛で解いてみたい方はGWにどうでしょう。
ブックチャレンジ Day3 勝手ルール
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Special thanks!
バトンを繋いでくださった、心から敬愛する素敵な方々。
Rica Nakayama さん
渡邊 信彦 (Watanabe Nobuhiko)ko) さん
私から招待は回さないことにしたので、もしバトンを回したい奇特な方がいらっしゃれば、自由にお受け取りくださいませ。
あともし、自分におすすめ本を紹介して、というリクエストもコメントいただければ喜んで!
ブックカバーチャレンジは好きな本の表紙を毎日アップして
どなたかを1名指名していきます。
本書内の説明はなし!表紙の画像を7日間上げ続けます。
ポッカリとできてしまった自分時間を読書で過ごすための
活字文化活性化計画です。
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