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沖縄らしい和牛とは?
先日リリースされた「緋桜肉」のプロデュースを、1年半掛けてさせて貰った。
「緋桜肉」とは、伊江島の「内田畜産」の内田さんが5年以上をかけて開発した肥育方法で育てた経産牛の和牛ブランド。
(内田夫妻はほんとすごい人達です!)
僕は昔からサシのたっぷり入った和牛が重たすぎて食べられない。
脂身を食べているみたいに感じて1切れ食べたら胸がいっぱいになる。
なぜ?こんなに脂っぽい牛肉にするのだろう。
もっと赤身で美味しい和牛があれば良いのに。
そう思っている人は沢山いるはずだ!といつも思ってた。
沖縄の牛農家の多くは繁殖農家といって、子牛を産ませて神戸や但馬などの産地に出荷するというスタイル。だから沖縄が他のブランド牛の地域と大きく違うのは、「母牛」が多いということ。
だけど和牛のニーズは本肥育のA5ランク一辺倒だから、そんなマーケットでは経産牛の価値はほとんど評価されなかった。市場では買い叩かれたし、儲からないならと地域で消費されてきたらしい。
牛農家さんたちに「赤身で美味しい肉を作りたいんですけど」と聞くと十中八九「それなら経産牛だね!経産牛は美味しいよ。」と返ってくる。
みんないつも食べててその美味しさを知ってるんだね。
牡丹肉や桜肉よのうな、美味しいのに食べてることを他言しないみたいな、隠語のような在り方も面白いと思った。
それからフランスではお産をした牛の方が美味しいと評価されていて、生産されたいる全体の4割ぐらいが経産牛らしい。(日本では数パーセント)
何かの記事で読んだけど、フランスの生産農家さんが「日本ではなぜ経産牛をつくらないんだい、こんなに美味しいのに。」といっていた。
経産牛は本肥育に比べたら脂は控えめ。和牛だから脂身はあるけど、しっかりと肉の味もしてほんと美味しい♪
内田さんに話を聞いた時に言ってた課題は、どうしても年齢を重ねる分、肉の色が濃くなるという。
それを見慣れないお客さんからは古い肉なんじゃ無いかとクレームになるらしい。
それなら、その色をこの肉の特徴にしてブランディングしてしまおう!と思った。
沖縄の寒緋桜はソメイヨシノに比べて色が濃い。それが沖縄らしい桜の色だし、この経産牛の色となんだか重なった。
沖縄らしい桜と沖縄らしい肉。
「緋桜肉」。
我ながら良いネーミングだと思う。
沖縄が「豚肉県」と呼ばれたのはいつの事か、今は豚肉の消費量よりも牛肉の消費量の方が多いらしい。
すでに文化と化した「飲んだ後の締めステーキ」や、沖縄らしいBBQ「ビーチパーティ」なんか、沖縄に住んでいると牛肉を食べる機会は多い。
「地産地消」。
もうなんだか使い古された言葉だけど、沖縄で育てて沖縄で食す。
そんな当たり前の在り方が選ばれる沖縄であってくれたら良いのにな、と心から願う。
さてさて、近いうち沖縄らしいBBQでも企画しようかな♪