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内尾紀彦のKOE BLOG-「声が高い」という悩み-
みなさんこんにちは。
そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院院長の内尾紀彦です。
本日は「声が高い」という悩みについて書いていこうと思います。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
「声が高い」ときに考えられる病気
「声が高い」という悩みがある場合、まず以下の2つの病気に該当するか否かで、治療法が異なってきます。
①変声障害
思春期の第二次性徴期では、性ホルモンの作用により喉頭が成長し、声が低くなります。
しかし喉頭の変化にうまく適応できず、声が高いままになってしまう状態が変声障害といいます。
治療は甲状軟骨喉頭隆起を後下方に圧迫する発声法(Kayser-Gutzmann法)で、声帯が緩み低音が出るようになります。
早ければ1週間、かかっても半年以内には良くなります。
ただし難治例には、声帯の緊張を緩める甲状軟骨形成術Ⅲ型と呼ばれる手術が適用されることもあります。
②性同一性障害
性同一性障害の人々は、自分の性別に合った声を出すために意識的に努力します。
しかしながら練習をしても声が出ない場合は、声帯の緊張を緩める甲状軟骨形成術Ⅲ型と呼ばれる手術が適用されることもあります。
仮にこれらの病気で無かったとしても、Kayser-Gutzmann法を行う事により声帯の緊張は緩みますので、まずグッツマン法を試していただく事をお薦めします。
甲状軟骨形成術Ⅲ型は喉の違和感が生じたり、思った通りの声にならない可能性もあるため、「最終手段」という位置づけで考慮頂いた方が良いと考えます。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回の記事もお楽しみにしていてください!