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スキージャンプで思ったチャンスを見逃さない呪文

今年、人生で初めてやったことの一つに「スキージャンプを生で見る」がある。

スキージャンプのワールドカップが、札幌市の「大倉山ジャンプ競技場」で開催され、先月、中学生の娘と一緒に見に行ってきた。近くで見るジャンプ台は想像以上に高い。会場に入っての第一声は、「嘘でしょ」だ。「こんな高いところから飛ぶの・・?」。観客席からでは、ジャンプ台のスタート位置にいる選手は、全く見えない。

スキージャンプ会場

プロ野球では、バッターボックスに立つ時に選手ごとに異なる登場曲が流れるが、スキージャンプでもそこは同じだった。会場に鳴り響く登場曲をバックに、大会の司会進行を務めるDJが、選手の好きな食べ物や、家族構成などを語って盛り上げる。

会場には選手の”のぼり”が各所に立っている

その中で1つ、印象的なエピソードがあった。開催国枠で、北海道の地元の高校生が飛ぼうとしていた時のこと。DJの方が、選手がスキージャンプを始めたきっかけを、こう語った。
「北京オリンピックの開催を知って、スキージャンプをやろうと思ったんだそうです」

無性に、「北海道だなぁー」と思った。私は埼玉で生まれ育ったが、「オリンピックをきっかけにスキーのジャンプをやろう」なんて発想には、絶対にならないからだ。

環境は大事だ。環境の影響は甚大だ。と、思ったけれど、中学生の観客は、見渡す限り、うちの娘一人だった。中学生以下は入場料無料、会場までの送迎バスの料金も無料だったのだけれど。

環境のメリットは、「やってみよう」という気持ちとセットになって初めて効力があるのだ、と前述の高校生の、軽やかな挑戦を見て思った。

環境メリットを逃さない呪文は、「これも何かのご縁」だ。
目に映るもの、出会った機会に「せっかくのご縁だから」って気持ちでふらりと踏み込んでみると、そこから世界が開けることが、きっとある。


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乗越 貴子@ DRIVEキャリア事務局
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