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目線の先に
「これから何をやっていきたい?」
「未来の自分は、どうありたいと思っている?」
ETIC.(今の職場)に入ってから、
自分が何をやりたいのかを尋ねられる機会が増えた。
個人のやりがいと組織の発展、双方を目指そうとして下さっていることが、
末端にいる私にもよくわかった。
自分は何をやりたいのか、という事を何度も考える中で、
次第に、自分のやりたい事が、
溶けていくような感覚を味わっている。
やりたい事がなくなったのではなくて、その先が見たい。
仕事がしたい。
私のやりたい事は、他の人がもっと上手にできるから、
その人たちにやって頂きたい。
この気持ちを、ほぼ日から出されている『やさしくつよくおもしろく』の中のこのページが上手く代弁していると思う。
じぶんはどうあるべきか。
じぶんに足りないところはどこか。
じぶんの道はこれでいいのか?
そういうことを考えることは、悪いことじゃない。
だけど、目がじぶんに向いているうちは、
ふらふらと不安定でしかいられないんだなぁ。
目をじぶんから離さないと、力は出せない。
お茶を飲んだ回数をKPIに
NHKプロフェッショナル仕事の流儀で、
シシンヨーの理事長山本明弘さんが取り上げられた回がある。
山本さんは、ある時、
自分が業績を上げることに集中するあまり、
企業に無理な貸し付けをしてしまい、
経営者の夜逃げを招いてしまったことを猛省する。
それから、足しげく現場に足を運び、
経営者や従業員の声に耳を傾け、
融資額ではなく、(現場で)お茶を飲んだ回数をカウントする日々を送ったそうだ。
私は、この山本さんの、目線が、自分から顧客に向いた瞬間のエピソードがとても好きだ。
「自分とこの収益ありき。それは絶対やっちゃいかん。まず、お客様によくなっていただく。それがリターンとしてかえってくる。それが金融マンの大命題」
という山本さんのくだりは、NPOにも通じるものがあり、身に染みる。
私の目線の先には、誰がいるだろう。
自分を大切にすることも、もちろん大事。
でも、ずっと自分のことばかり考えてても前には進まない。
そして、お腹の底から力を出したければ、
目線の先に、笑顔が見たいひとりひとりをちゃんとイメージすること。
成長したいともがいていた20代。
今は、成長は、こんな”お腹の底から力が出せる日々”の積み重ねの結果、
なんだと思える。
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