#02 糖尿病ってどんなイメージですか?
一般的に「糖尿病」というと成人病で怠惰な食生活、運動不足、肥満などが原因で…みたいなイメージ。
かくいう私もそうだったけど。
紹介状を貰って大きな病院へ行くまでに、ここまで食生活に気を使い、成人病を避ける為、生きるにしても健康寿命を長くせねば、という思いだけで食生活を律し、おやつもそこそこ我慢し、ケーキなどは年に1~2回、大好きだったマクドナルドは一口も食べていない、そんな生活を送っていたのに…なぜ?何が悪かったのか…?とずっと考えていた。
まぁ紹介状を貰ってから病院へ行くまでは2日位しかなかったけど、考えるには十分な時間。
確か有休を使って行ったような気がする。何となく時間がかかりそうで。
ちなみに代謝内科。だいたい甲状腺の病気と同じ科になっている。
食事を抜いて行き、広い病院を右往左往しながら血液検査、尿検査とこなして結果が出るまで数時間。ドキドキするというよりはもう結果は町の病院で出ていたので「なぜなのか」「何が原因なのか」ばかり考えていた気がする。
代謝内科の先生は、同じ年位の優しそうな女性の先生で、糖尿病に間違いはない。けど普段の食生活を聞く限り…1型の可能性があるので抗体を調べましょう。
はて、1型とは…なんぞや。
多分世の中の多くは知らないと思われる糖尿病にも種類があるって事。
1型と2型とその他。
2型はよく聞く食生活が偏っていたり、甘いものを摂取しすぎたり、そういうのが原因で生活習慣病の一つとして知られており、糖尿病の95%を占める。
その他は薬などが原因で(ステロイドなど)避けられないやつ。
1型は糖尿病患者の内の5%と言われており、原因は不明。ある日、自己免疫が、自分の膵臓を攻撃し始めて、インスリンが出なくなるやつ。何かしら多少の要因がある人はいるかもしれないけど、原因は不明らしい。
血液検査でGAD抗体を調べ、その数値で1型かどうかがわかる。
なお、1型の中でも「劇症型」「緩徐進行型」とあり、劇症型はある日突然インスリンが0になっちゃうやばいヤツ。気づいたら高血糖(800とか1000とか)になってケトアシドーシスなどで運び込まれたり、命の危険がある。緩徐進行型は自己インスリンは残っているけど、普通の人並みに分泌されなくなり、高血糖が続く。
運よく私は4か月の中のどこかで突如発症した事だけはわかっている。
デブの名残で3か月ごとにお金をかけつつ血液検査をして自制をしていた事を喜んだ。ほんとに。
でも病院で「緩徐進行型1型糖尿病」の疑い(抗体検査の結果が出るまでは疑い)があると言われたときは「糖尿病だな」とは思っていたので、ふんふん、入院か…会社大丈夫かな…など心配していたけど、色々考えているウチに段々涙が零れてきた。普段は泣かないんだけど。
「何で、糖尿病…ですか?こんなに気を使って食生活を正してきたのに…?糖尿病にならない為に律してきたのに、結局糖尿病って…。どうすれば良かったんですか?カスミでも食べて生きてれば良かったんですか?」
泣きながらというよりは、言いながら涙が出てきただけ。今までの我慢に我慢、我慢、我慢、我慢を重ねてきた食生活。自己暗示をかけるように「甘い物嫌い、食べると死ぬ、もうお腹一杯(これは本当に胃が小さくなった)、そんな生活を2、3年続けてきた。結局甘い物は好きだしケーキだって食べたいし饅頭だって食べたい、アイスだって、チョコだって、ポテチだって、マクドナルドだって、コンビニスイーツだって。お菓子ばっかりなんだが(笑)いきなり我慢ばかりの数年に絶望したのもある。同じなるなら食べればよかった!と。
ただ今まで通り好きなだけ食べていたら肝臓も壊れていたし、1型だろうが2型だろうが糖尿にはなっていたと思う(血筋がら)し、洋服だって好きな服も選べなかったと思ったらダイエットはしておいて良かったと思った。25kg位痩せて人相は変わったし老けたしなぜか腹の皮下脂肪だけは頑固にも取れなかったけど(笑)
多分私の良き点は、とりあえず気分がすぐ変えれる事だ。
さっきまで泣いてカスミでも食ってろってくんですか~~~😢と言っていたのに、でもこれは治らない、(一番避けたかった)インスリンからも逃れられない、一生続く、と冷静に説明されたら、もう腹を括るしかなくて。あとはどうすればいいのか、だけ聞いていた。
即、明日から入院しないと。と言われたけど、会社に掛け合ったら「月初の1週間だけ出社してほしい」って。
多分町の病院で行った負荷試験の2時間後血糖値が580だったので、1週間でも続けば何かしら起こるかもしれないから、即入院という判断を病院はしたのだろうけど…確かに相談していない状態で「10月末から入院を」と言われたら「ぐぬ、それは…ちょっと出来かねるでござる…」という答えを出さざるを得なかったと思う。ただ人から言われたから、自分の、私の、部下の体調より会社の仕事優先かよ!という思いは消えなかったけど。
ちなみに入院はいまだかつてしたことがない。いや、1回だけ1泊2日の簡単は入院はある。食事が最悪だった市民病院での入院。
今回は2週間だそうで。何をするのか、糖尿パイセンに聞くと「管理入院」との事。えー日々仕事に追われる中で2週間仕事休みか!うぇい!
そんな気分に変わってた。
そして病院帰りのその足で、GUとユニクロを回り、パジャマとラフな病院服と、ブラトップと、その他入院に要るものを買いに行った。まるで旅行用品を買い揃えるように…。
人生初の入院、退院目標2週間が1週間後に始まろうとしていた、ウキウキな気分で。