24. 社員全員が活き活きと働ける職場環境を実現する
■Keynote
部下の不出来を愚痴る前に、自分は部下にとってどんな上司なのか、コミュニケーションは的確にできているのかどうか、部下が自発的にイキイキ働けるような環境作りを十分にやっているか、自問自答してみてください。
By 魚谷雅彦(資生堂 代表取締役執行役員社長(当時))
「活き活きした職場」とはどんな職場だろうか。
たとえば、
「仕事・職場・会社が好きだ」といった前向きな気持ちを持てること、
前向きだからこそ自ら一歩踏み出そうとする主体性を発揮できること、
共に働く仲間と共に同じ目標に向かおうとする一体感があることなどが挙げられる。
では、前向きさ、主体性、一体感のある職場環境はどのように実現できるのだろうか。
一つ目に、「会社や組織の将来に対する期待感、ビジョン、夢を共有し、共感していること」を挙げたい。
会社を船に例えてみよう。この船はどこに向かうのか行き先がわかること(方向)。船の中で自分の仕事があること(役割)。この方向と役割に対する納得感・共感は主体的に働くための必須条件である。その上ではじめて自分の役割は航海に役に立っていることを自覚できるようになる(効力感)。効力感が得られている状態こそ、活き活きと働けていることの証しだろう。
二つ目に、「社内の情報の流れが健全であること」を挙げたい
下図をご覧いただきたい。相互に関心を持ち声を掛け合う、仕事の工夫や改善を通じて得られる成功を褒め合い、失敗も共有し合う、こうした関係が築けていることが大切だ。
こうした関係があってこそ、立場や階層を超えて、なんでも言い合えて、従業員が自発的に活き活き仕事に取り組めるようになるだろう。
(出典:『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』手塚利男著)
■Let's Think!
□ あなたが元も生き生き働けていた組織はどの組織か?
□ その理由は何だろうか?
□ 自社をより一層活き活き働ける組織にするために取り組めることは何か?