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購入・賃貸前に立地をよ〜く調べましょう!(不動産ライターの、のりべぇ第38回)

本題の前に、有料記事延期のお知らせです。

現在まとめ中!せっかくの有料化ですからねぇ…。

 本題に入る前に、ちょっとお知らせ。先般ご案内しました、有料記事のお話ですが、少し延期させていただきます。11月を目安にご案内の予定です(再度延期になったらごめんなさい)。せっかくの有料化ですから、いつもの記事以上に時間をかけさせてください!

それでは、今回の本題です。

立地は徹底的に調べよう!(購入・賃貸いずれの場合も)

 以前、賃貸物件選びの打ち抜き特集でも書かせていただいたのですが、不動産を購入される場合はもとより、賃貸の場合であっても、現地とその周辺、つまり立地についてはぜひ徹底的に調べていただきたい、というお話です。

前にも書いたことですが…(のりべぇの体験談)

 以前にも書かせていただいたエピソードです。私が一人暮らしをしていた物件のお話をさせていただきます。
 私の生まれ故郷(故郷っていうのかは定かではありませんが)は、都内のとある下町です。その町、というか街に戻った時期はありまして、それも駅からほど近い場所にマンションを借りたんですよ。交通の便はとてもよく、仕事先までドアツードアで30分以内と、職住近接とまではいかないものの、ほとんど傘がいらないほどに近かったことを覚えています。
 なにせ、生まれてから6年間とはいえ、自身の記憶に残る街ですから、住み心地云々はもちろん、生活環境すら頭の中にインプットされていました。ですから、わざわざ街を知るための探訪する必要などないと思っていたんですが、二十数年も時間が経過しますと、当然ながら街も変化します。それ以上のこともあったんですけどね。
 例えば生活環境。都心は郊外とは違い、大型スーパーなんてありません。同じブランドのスーパーであっても、売り場面積が違います。ましてや、下町ともなりますと、用地確保は難しく、必然的に小さめの店舗になります。しかも、住民は、私が住んでいた2000年当時でも高齢化が進み、品揃えが「お年寄りシフト」していた感じがします(いや、これはただの個人的な感想かも)。
 次に、交通の便がいいと書きましたが、実は最寄駅は地下鉄駅でした。これが意外と曲者でして、朝晩を中心に、地下鉄が行き来する「振動」を感じるんです。詳しくお話ししますと、線路の継ぎ目を通る際の音なんでしょうか。車両によっては車軸なのか、ドスドスという振動すら聞こえることがありました。特に週末の早朝。あれにはヤられました。
 さらに、夜間には下水道工事まで始まりまして、これは予測不可能ではあったのですが、住まいが大通り&主要な交差点に面していたのが災いしました。これまた睡眠を妨害されたのはいうまでもありません。
 結論。下町情緒に騙されるな(爆)。いや、別に自分の生まれ故郷をディスってるわけではありませんが、交通の便もよく、下町情緒あふれる素敵な街であっても、意外なところに不便さが潜んでおり、気になる騒音までおまけで用意されているという話。私の数少ないエピソードではありますが、お役に立てればなによりです。

こんなところをチェックしましょう!その1「まずは交通」

 何言ってんだよ。そんなのネットで調べりゃ済む話でしょ、と思ったあなた。半分正解、半分不正解(笑)。失礼しました。
 確かに、ネットで調べればいくらでも出てくる時代ですが、鉄道、バス、そして道路。いずれも、購入・賃貸の場所に足を運び、必ずチェックしてください。もちろん、都市部・郊外・地方のいずれも問いません。
 主なポイントを挙げてまいります。
 ・鉄道 駅近は特に、朝夕の通過音、踏切の騒音をチェック(日中には気付けないことが多いです)。
 ・バス 使う・使わないのいずれであっても運行ダイヤをチェック。突然の運休、減便が多いのが最近のバスの「課題」です。
 ・道路 主要道路(国道に限らず)に近い場合、特に夜間の騒音をチェックしましょう。県道・市道であっても、大型車両がよく通る道があります。
 後述させていただきますが、日中だけでなく、夜間(理想は深夜)、もし可能であれば休日の朝にも現地を訪れ、確認したい項目であります。

こんなところをチェックしましょう!その2「もちろん現地とその近隣」

 えっ、こっちが先じゃないの?と思われるかもしれませんが、実は現地というのは一番気になるポイントですから、案外きちんと見ています(私のようなケースの方が少ないでしょう)。ただ、交通で挙げたように、夜間の騒音レベルは現地で確かめませんと気づかないものです。室内にいるのだから気づかないでしょ?というレベルだったとしても、騒音の周波数によっては、室内に侵入することもあります。私のケースでいう、地下鉄の騒音のように。いまだに、近くにカラオケスナックなんてありますと、夜間の騒音が気になる、なんてこともないわけではありません(それでも最近は規制の関係でかなり改善されてますけどね。
 それゆえに、交通チェック以上に、現地についてはできる限り、日中だけでなく、夜間・深夜・早朝・休日と、様々な時間帯で現地のチェックができれば理想です。理想と書きましたのは、したくてもできないケースが多々あるからです。

こんなところをチェックしましょう!その3「生活利便施設を過信しない」

 かつて、不動産広告媒体のライター時代は、スーパーまで徒歩○分!なんて書いてましたが、そのスーパーが突然閉店!なんてトホホなことがありました。最近、イトーヨーカ堂の閉店にまつわるニュースが流れ、地元のお客さんを中心に寂しいというインタビューを目にしますが、寂しい反面、これが現実だと、厳しい一面を見せつけられたような気がします。
 つまり、生活利便施設を過信しない、言い換えれば、スーパーが近くにあっても、いつまでもあると思うな、というお話です。
 これはスーパーよりコンビニの方が顕著かもしれません。突然閉店を迎えるのはコンビニの方が多いですよね。残念な話ですが、事実である以上、やむを得ません。ということは、購入時には便利な生活環境であっても、それがいつまでも続くわけではないということ。そして、できればスーパーなどの生活利便施設が近隣に数箇所あるとよりいい、というお話でもあります。
 ただし、今後の生活インフラの変化・進化に伴い、よりネット販売が身近になり、ドローンなどによる配達の一般化となれば、こうした心配は無用になるのかもしれませんが…。

こんなところをチェックしましょう!その4「永住するの?しないの?」

 残念な話ですが、日本の一戸建て住宅はその寿命が他の先進国に比べ短いのが実情です。もちろん、湿度が高く、地震が多いなど、建物への負担がかかる日本の場合、建物のライフサイクルが短くなってしまうのはある種宿命だともいえますが、実はそれ以上に多いのが、以前もお話ししましたが空き家問題です。これ、言い換えれば、住み替えをしているということでもあります。賃貸であれば住み替えは容易ですし、新たに入居者がいればその部屋が空きになることはありませんが、購入したお家の場合、住む人がいなく、しかもお子さんが独立して別の場所に転居し、そこで家を買ったら空き家が生まれます。
 とはいえ、家を買う、と決断した際は大体の方が「この場所にずっと住み続ける」という思いで、35年ローンなんて組んで購入されるわけですが、やっぱり時代は変化します。一例ですが、2025年にローンを完済される方が当時35年ローンを組んで家を購入されたとすれば、購入は概ね1990年。バブル景気の際の株価最高値を記録したのは1989年の年末で、1990年というのは、実はバブル景気が終焉を迎えた頃です。その頃に、2024年、あるいは来たる2025年を予測できたかといえば、答えはノーです。ですが、本当に長く住むか否かという判断は、所詮二択ですから不可能ではなかったはず。それでもできないものなんですよ。ただし、変化する時代の中で、住み替えを意識するか、あるいは永住を決断するかはできるかもしれません。何を申し上げたいかといえば、無理に永住することなく、住み替えを検討すること、そしてこれからお家を購入される方は、住み替えの可能性も「心の片隅にでも小さくメモして」(注)いただければということです。
(注)心の片隅…は、「セーラー服と機関銃」(夢の途中)の歌詞の一節でした。

でも、どうしてそんなに立地をチェックするの?

 そりゃ単純に、後悔しないため、です。賃貸であっても、引越しするには相応に費用がかかりますし、購入ともなれば、人生で最も高い買い物ですから。ですが、案外とチェックしていない方が多かったりします。その証拠に、「こんなはずじゃなかった」という話、多いですよね。特に言われるのが、おしゃれな街に住んでみたはいいけど、実は不便という話。おしゃれな街って週末になると外からの流入があるから、結構混雑するんです。そして賑やかを通り越して騒がしくなるという…。具体的な場所は控えますが、やれトレンディだの、やれオシャンティだのと、使い古した言葉を並べてみましたが、そういうふうに持ち上げられた街は、ちょっとだけ見方を変えてみてくださいね。もちろん、そういう街も魅力溢れる、いい場所だとは思うんですけどね。

次回は「棚卸し」をします!

 はぁ?棚卸し?実はこれまで、40本以上の原稿を配信してまいりましたが、私の悪癖で「この話は近いうちに」と書いておきながら、いつまで経っても近いうちが訪れていないケースがあるため、定期的に棚卸しをしている次第です。1回で終わるか、複数回にわたるかは定かではありませんが、初回から全てひっくり返しまして、「この話は近いうちに」といって終わっているネタを見つけ出し、書かせていただこうと思っております。乞うご期待!

 次回もお楽しみに!

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